元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第247回
食道ガンにカレーライス?

WHOの「ガンと食事」の因果関係報告
僕たちの食生活の改善、
さらに医療システムの改革に繋げるべきだという話の続きです。

しかし、現実のガン病棟や
医師の意識はどうでしょうか?
「ガンと食事」を見直す機運は、
まだまだ低いものでしょう。
僕の主治医である帯津良一医師の病院では、
朝の食事に漢方粥を調理したり、
いろいろと「食事とガン」についても気配りをしていますが、
医療点数が低いと言うので、
菜食や自然食を積極的に取り入れる病院は
日本でも殆どありません。

大学病院といえば、
それこそ、ガン患者がひしめいていて、
1ヶ月、2ヶ月も前から手術の順番を待っています。
しかし、辛らつに言わせて貰えば、
ピカピカの最新医療設備と
看護師さんたちの笑顔は揃っていますが、
まるで「大量生産の臓器切断工場」という雰囲気が充満しています。

僕のいた病院もそうした例に漏れませんでしたから、
食事メニューの選択など患者には許されません。
食道ガンと抗ガン剤の副作用で、
吐き気と下痢に襲われ、
蕎麦すら喉を通らない患者にも
無神経にトンカツやら煮魚のお仕着せ料理が出てくるわけです。

主治医に訴えると、
「栄養点滴をしているから、別に食べなくてもいいですよ」と
すげない返事が返ってくる始末です。
おそらく、大学病院のエリート医師たちは、患部の切開の仕方、
メスの持ち方は習っていても、
入院中、退院後の患者の食事法、生活法については
習ってこなかったわけですから、
いまから思えば、食事について相談するのも
馬鹿馬鹿しい話だったわけです。
ある日、こんな事件がありました。
食道が腫瘍で張れ上がっていると言うのに、
ひりひりに辛いカレーライスが病院食として出てきたのです。
あまりの無神経さに呆れました。


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2003年5月1日(木)

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