元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第313回
医学から生命学へ

医学は科学ではありますが、
物理学や数学と違って、生身の命を扱う学問の故に、
細胞や遺伝子レベルまで命の謎を分解すればするほど、
「心身一体」の命の神秘性に恐れおののくことになります。

また、このコラムでもまえに紹介しましたが、
「生命体は10次元のヒモの状態で出来ている」
「脳をグランドステート(基底状態)に保つと
宇宙の電磁波に敏感に反応する」
といった超物理学からのアプローチ、
また「よい遺伝子にスイッチを入れる」と
人間は活性化するといった、
筑波大学の村上教授による超農学からの仮説などなど…
幅広い分野からの生命学研究についても紹介しました。

もはや「医学」は「生命学」と名前をかえてほしい…、
大学病院の3分間ノルマ治療や
検査漬け、薬漬けのベルトコンベア治療に
ほとほと困惑した賢明な患者ならは、
そう期待したいはずです。
ただし、20世紀に100年をかけて組織化された
「切捨てご免」式の
かたくなな医療システムが変貌を遂げるのには
まだまだ時間がかかりそうです。
前例を覆す医学発見、
そして治療現場の改革とは一朝一夕には叶いませんが、
患者は明日の命が欲しいわけです。

というわけで、まだまだ少数派ですが、
心身全体の理論と治療を結ぶ、
いわば「木も見て森も見る」医学研究や
心身療法が出てきたことは
患者にとってもじつに頼もしいものと思います。
長寿情報社会になればなるほど、
「心とからだ」を丸ごと診る
ホリスティック医療が
ガン患者を勇気付ける「命の医学」となるはずです。
そうは思わないでしょうか?

また心身丸ごとの医療、命の神秘性といっても、
やたらと超常現象や
シンクロ二シティ(共鳴性)に一喜一憂したり、
一足飛びに宗教や呪術の世界に埋没することは考え物です。
己が納得できる「命と人生」を拾うには、
やはり己の心身と環境との「生命場」の繋がりについて、
冷静に感受し、判断する発想が大事だと思います。
ことはかけがえのない命の問題が医療です。
真っ向臭い用語を使わせてもらえば、
命は「他力本願」で授かると考えることは自由ですが、
「自力本願」で掴み取る、納得の人生を発見する…、
これが生身の人間にとっては
最大の喜びなのではないでしょうか?


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2003年7月6日(日)

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