元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第350回
ガン闘病はバクチ?

「いいところ取り」の治療選びといえば、
まえにニューヨーク女性の子宮と卵巣を摘出した、
Gさんの闘病メールを紹介しました。
しかし、このとき、
つくづく、女性は男性より命を守ることにかけては
柔軟性があるように思いました。
治療の「安全カード」の探し方が上手いのです。

抗ガン剤のキモブレインで意識朦朧になったかと思うと、
瞑想、食事法などのキモウオッシュで
抗ガン剤を洗い流そうとするのですからたくましいですね。
注:キモとは、抗ガン剤などの化学療法
  (キモセラピー=Chemotherapyの略)
Gさんはこんなメールを寄越しました。

「ガンって不思議ですね。
人生のギャンブルみたいな病気ですね。
どれ程、食事、瞑想、抗ガン剤、
諸々の良かれとされてることを努力しても
あちらへ呼ばれてゆく方は呼ばれて逝きます。
恐怖や不安にさいまれながらの人、
心おだやかに準備を整えて逝かれる方。
努力らしきことといえば、思いっきり自然の中に入ってゆく。
運動に熱中する。
ひとつの行に打ち込むだけで治ってしまう方もいます。
骨髄ガンでもう手遅れといわれた人が、
死ぬなら自然の中で死にたいということで
グランドキャニオンへ移り、
日々地元からとれる新鮮な野菜や
果物を中心に食した生活をしてるうち、
すっかりガン細胞が消えた例もあるそうです」

たしかにガン闘病は命のバクチみたいなところがありますね。
僕は思わず、こんなメールを返しました。
「あなたのいうように、
ガン闘病は『命がけのギャンブル』と
前向きに気が付けば人生はシメタものでしょうね。
きっと快癒しますよ。
小生は恥ずかしながら、
若いときからギャンブルが好きで一通りのことは経験してきました。
いまは卒業しており、のこっているのは株ぐらいですが、
とうとう、最後に賭けたのが『命のバクチ』というわけです。
結構、いいサイコロ目が出ているというところでしょう(^0^)」

折り返し返事がきました。
「わたし、バクチの才能はないのですが勘がよい方だと思います。
"All-Fit-One treatment"はどこにも存在しないのだ、
それが当たり前なのだと…、
ガンになって、キモ薬で苦められて直感しました。
そして一度限りの大きな命の賭けをしているのだから、
これからは自分を信じ、人を信じて日々に感謝しながら、
一日一日を楽しく過ごそうと決心しました」

とくに世の男性患者の多くが、
大学病院の医師は神様の次くらいにエライと考えて、
手術や抗ガン剤が「一発特効薬」だと頑迷固陋にしがみつきます。
僕の先輩や同輩の社長たちが大抵は
そう信じながらうんうん唸って命を失いました。
しかし、"All-Fit-One treatment"など、どこにも存在しない…
とGさんは脱毛、疼痛、意識朦朧の抗ガン剤副作用の中で、
処世観をガラリと変えて元気を取り戻したのですから、
やはり女性は強いもんだと思いました。
男性より平均寿命も長い理由がわかったような気がします。


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2003年8月12日(火)

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