元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第352回
女医さんにもっと発言権を!

なぜ、男性は痛みに弱く、病気に弱いが、
女性は我慢強く、長生きなのか?
免疫学から見ても、
女性の方が先天的に
ストレス解消の適応力が高いことがわかってきているのですが、
進化論や遺伝子論の生物学から見ても
やはり、免疫力では女性のほうが勝っているようです。

生殖細胞にはX染色体とY染色体の2種類があることは
高校の生物の授業で習ったことがあると思います。
X染色体を使った細胞は母親由来、
Y染色体を使った細胞は父親由来のものです。
女性はXX、男性はXYの染色体で成り立っていますから、
一つの細胞の段階で2倍ある女性は、
いろいろな種類の細胞の組み合わせを考えると、
男性より無限倍に近い生命を生むことになります。
ですから多様性・柔軟性・適応力が高い女性の方が
男性より進化していると見ることも出来ます。
またY染色体はX染色体が退化してできたという説もありますから、
男性は退化した女性ということにもなりかねません。

男性社会優位説を信じている向きには
ハラのたつこと話かも知れませんが、
とくに不況の世の中でストレスをかぶって、
うつ病になっているビジネスマンの現実、
また一方で、環境や介護、福祉といった世界で
嬉々として活躍する女性の姿を見ればわかるとおりで、
生物学的に見ても柔軟性を持つ女性のほうが、
生き残る条件が高いと思いませんか?

もちろん、X染色体による細胞の柔軟性とその強さだけで、
女性の我慢強さ、免疫力の高さ、さらに長寿の謎を
説明出来るわけではありませんが、
どうも、僕自身のガン闘病を振り返ってみても、
男の浅知恵より、カミサンのしぶとい
養生の知恵の方が勝っていたからです。
漢方薬、呼吸法、玄米菜食・・・
はじめはみんな、
妻が口コミネットワークから探してきたものばかりでした。

お蔭で惨い手術を受けることもなく、
幸運にも5年延命の僥倖を得ました。
ですから、これからの長寿難病時代の医療問題、
いや命の問題は、女性の患者ばかりでなく、
女性の医師たちがもっともっと、
発言権を持つような時代にならなければいけない。
つくづくそう思うようになりました。
あの“家来”を連れて病棟を廻る、
前世紀の“バカ殿様”のような大学病院の「教授回診」の悪習から、
まず医療現場を改革すべきでしょう。
あなたもそう思いませんか?


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2003年8月14日(木)

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