元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第376回
「体力増強」より「心身調和」!

よく僕は日本の玄米菜食や伝統食の見直し、
さらに1000年前の丹波康頼の「医心方」や、
300年前の貝原益軒の「養生訓」の
「気の巡りをよくする」「満腹は災いのもと」
という心身健康法をすすめます。
「体力」増強より「心身」調和がいかに賢い養生法か!
つまり、体調を整えることが、いかに長寿難病に負けない、
賢いライフスタイルキーワードなのか?
それを諭していると思うからです。

これがスローヘルス=しなやかな健康法の原点です。
西洋医学の志向する「体力増強」一辺倒ではなく、
日本古来の「心身調和」の発想が見直されるべきときです。
「与え過ぎる」「食べすぎる」という、
強兵志向、増強志向の発想こそ、
薬漬けや検査漬けの原因であり、
ガンや痴呆だけでなく、
現代社会が抱えている暴行や虐待といった
心身疾患の元凶でしょう。
いま大相撲の人気関取やプロ野球の花形選手が
ぞろぞろと怪我や故障で休むのも、
高蛋白、高脂質、高糖質の過食に原因があるからでしょう。

低成長熟成経済に突入して、
やっと、あちこちから、スローライフ、スローフード、
そしてスローヘルスの志向が見直されてきましたが、
まだまだ、政府や産業界そしてマスコミの論調、
いや社会システムの体質そのものが、
富国強兵志向の残滓の中にいます。

130年前の「体力」増強志向から、
300年前の「心身」調和志向へ、
心身はもとより、
社会機構全体のコントロールも見直していかなければ
長寿難病社会の一人一人の命がもちません。
『食べるよりも出す』という玄米菜食の排毒法も
心身調和のひとつの考え方です。
そろそろ欧米追従志向を反省して、
身土不二=日本の風土・気候に根ざした、
しなやかな健康作りに戻りましょう。
堂々と胸を張って日本の伝統食のよさを見直しましょう。
「不老長寿」などは過去の幻影でしょうが、
「長生きも芸のうち」――
これがスローへルスな賢い発想です。
皆さん、そうは思いませんか?


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2003年9月7日(日)

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