元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第491回
来年こそ「ウソの壁」を見破ろう!

来年は申(さる)年だ、
「災いがサル年」だ、
「救済の年、サルベーション年」だ――などといわれ、
新しい年をなんとか希望と期待に満ちたものにしたいと
新聞やテレビが囃し立てていますが、
どうも掛け声とはうらはらで、
そうそう福が舞い込んでくる年とは思えません。
テロ、倒産、そして年金負担増から増税まで
景気の悪い話を予測したらきりがありません。

年間の国家税収が40兆円しかないというのに、
イラクを始め海外支援に1兆円?
足利銀行に1兆円?
おまけに道路公団の借金が40兆円?
こんな小学生の算数でも呆れる、
盥(たらい)の底が抜けたようなザル経済が
まかり通っているのが実態でしょう。

選挙のときに与野党が掲げたマニフェスト(政権公約)なんて、
国民を偽るウソの塊だ、
アメリカに次ぐ借金国家が
個人の懐からお金をむさぼり取っていく――
残念ながら2004年は
そうした「悪い世の中」だとキモに命じておきましょう。
とくに2004年は米国の大統領選、
日本の参議院選がありますから要注意!
ウソのマニフェスト、ウソのGDP成長率が
大手を振って喧伝されます。

ちなみにGDP(国民総生産)の数字にしても、
パソコン、電器製品、自動車、医療機器など
高性能の製品を増産させて、
付加価値の高い生産力だ誇示しても、
実際のユーザーが使うときの本当に役に立っているもの、
買いたいものが作られているのか?
消費者はシンプルで、スローへルスな商品志向に
変わっているのではないか?
もはや、こんな数字のための数字作りも要注意なのです。
ウソの塊なのです。

ウソの政策と数字がのさばる「悪い世の中」には、
よりしたたかに生活設計も会社経営も
自分の足元から見直さなければなりません。
大きな「ウソの壁」を突き破るには、
ただ縮こまった発想ではなく。
よりしなやかで柔軟性に富んだ
「スローヘルス」志向を豊かにしましょう。

山本周五郎の長編に「ながい坂」という名作があります。
「人間の一生は長い、一足とびに登るより、
一歩々々を大切にせよ」
と主人公がしみじみと語るシーンがあります。
年末年始の休みには、じっくり、
こうした小説でも読んで、
スローへルスな再設計図を組みたてて見てください。


←前回記事へ 2003年12月31日(水) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ