元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第545回
チベット医学の名医がやってきた

2年前の夏、
なんとかガン闘病に自信がついてきた頃、
僕たち夫婦は思い切って、
地球上で1番天国に近いといわれる
海抜4000メートル・チベット高原の旅に出掛けました。

でも、別にチベット密教に救いを求めようなどと
軽はずみな宗教心を抱いて出かけたわけではありません。
もちろん、60歳を過ぎた癌爺が、
いまさら、ヒーリングとか、シンクロ二シティとか、
流行りの癒しの世界に
どっぷりと甘ったれるわけにも参りません。

ガンを病んで、
人間の命の不思議さが分かれば分かるほど、
わが命が大自然、大宇宙の命に触れることの大切さを
身にしみて甘受したからなのです。
ガン病棟の「メス捌きと薬攻め」だけで
命が助かるわけはない。
人間の命とはもっと奥深いものを秘めているのではないか?
都会生活ではつい忘れてしまう、
宇宙150億年の命の大河、
生物40億年の生命の流れ――
これを感受し、
その「大きな命」の中にわが身をさらすとき、
「自然治癒力」や「生きる勇気」というものが
心底、湧き起こってくるのではないかと思ったからです。

ドクハラまがいの医師のメスを逃れて
ガン病棟を脱走して以来、
屎尿と消毒液の漂う病院に長居をするよりは、
チベットの「生命の風」=ルンに触れた方が、
よほど治癒力と勇気を湧き立たせてくれるに違いないと
思ったからです。

はたして、チベットの空は紺碧に輝き、
わが身の治癒力ばかりか、
大いなる「生きる知恵」をもたらしてくれました。
そうしてたどり着いたライフスタイルの発想が
「スローヘルス」という養生法のキーワードでした。

旅の内容にについては
拙著「ガン患者よ、ドクハラと闘おう」に書きましたが、
そのとき、チベットの旅をコーディネートしてくれた、
チベット文化研究家の飯田泰也さんという青年から、
「チベット医学の名医が来日するので会いませんか?」
と、先日、メールが来たのです。


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