元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第569回
「がんセンター」での治療選択

僕のところに相談にきた食道ガンのKさんは、
どこで検査診断を受けたかといいますと、
東京・築地の国立がんセンターなのですね。
ま、がんセンターといえば、
よく雑誌で話題になる
「手術の多い病院は良い病院」のダントツ1位の
日本で最先端の病院ですから信頼度は高いでしょう。

じつのところ、東京・築地のがんセンターと聞いて、
ちょっとだけ安心しました。
というのは、ガン治療といえば、
日本全国、大方の大学病院、専門病院では、
外科が主流で、よほどの末期ガンや非固形ガンでない限り、
「ガンは切る!」
これがマニュアルとなっているようですから、
僕のように「ガンを切らない」などと歯向かう患者ですと、
「馬鹿な、そんなことをしたら命を落しますよ」と
外科医から高飛車に叱られます。
まえに、十二指腸ガンを「切らずに治そう」と
入院を拒否した加藤武彦さんの話しをかきましたが、
この同輩もおなじような目にあったと憤慨しておりました。

ところが、
僕がインターネットで調べたり
アメリカの友人たちに聞いてみると、
あちらでは食道ガンは切らずに、
「放射線と抗ガン剤治療の併用」で治すことが
主流になっているというではありませんか?

最近では、日本でも
こうした内科的な治療に
関心を持つ医師も増えたようで、
築地のがんセンターなどでも
食道ガンの患者が
「切るか? 切らないか?」
事前に自分で判断できるシステムになってきたと聞いていたので、
これなら、闇雲に切られる心配はないなと思いました。
あとは、患者本人の決断次第というわけです。
たしかにKさんに聞いてみると
「切るか切らないか、自分で選べます。
 来週には自分で決めようと思っています。
 病院での話では上手くいく確率は手術で60%、
 内科的治療で30%というものでした」
と話してくれました。


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