元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第568回
なぜ食道ガンは切らないか?

膵臓ガンに次いで難手術といわれる食道ガンですが、
「切るべきか? 切らざるべきか?」
相談にきた60歳のサラリーマンKさん話の続きです。

食道ガンの手術は、
肋骨を押し開き、
肺や心臓といった生命維持装置の廻りを切り刻む
大掛かりな手術で、
また、食道を全摘出した後は、
胃の神経をつぶしてナス型に細長くして、
代用食道として、
喉の下に接合することになります。

残された食道の端と胃の膜の厚さが、
たとえて見れば、
障子紙とボール紙ほどの違いがありますから、
これを接合するも難しい治療なのです。

先日、テレビのワイド番組によく出る
お喋り上手な医師――
この人はおそらく内科医で、
手術のメスなど持ったこともない人でしょうが、
「食道ガンの喉の接合手術なんて簡単なものです」
と笑い飛ばしていました。
こんな軽薄な医師が
したり顔でガン手術について
いい加減な知識を流布することは
患者の一人としてはとても許せません。

僕の知合いで食道ガンの手術を受けた半数の患者が、
接合不全で再手術したり、
首に大きなコブを併発して、
リンパ腺の手術を受けたりしています。

ともあれ、
「切る、切らないは自分の判断次第なのですが、
 人生後半生の生き方をじっくり考えて決断してください」
とKさんには申し上げておきました。

僕の本心としては、
切らない方が体のダメージが少なく考えた方がよい。
退院後、これまでの暴飲暴食や
ストレス過多の生活を悔改めて、
免疫力アップ、体質改善を図れば、
必ず、自分に納得した人生が開けてくると
思っていると確信しているからです。


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