元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第662回
「ガンさんと遊んでいるのです」

「助けられたり、助けたり」――
スローヘルスの会の仲間たちを見ていても
自分のことだけでなく、
他人のことも思いやる――
こうした温かな気持ちをもって日々を過ごしている
患者さんがめきめきと回復力をつけているように思います。

まえに「命とこころを守る51章」
「しなやかな玄米菜食」という僕の本に登場していただいた、
松山のHさんという70歳過ぎの女性がおられます。
5年ほど前に、760グラムという
乳ガン腫瘍の手術を受けたのですが、
抗ガン剤の副作用を嫌って、
マクロビオティックの玄米菜食療法や
ビワの葉温灸法などの
自然治癒力を喚起する養生法で、
見事に元気を取り戻し、
いまでは、四国で松山ユースホステルを経営するかたら、
栄養大学で料理を教えたり、
週に2回は民生委員として飛び回る。
また、毎週、モダンダンス、水彩、カラオケと
人生をはつらつと楽しんでいるのです。

3年ほど前に、
松山までお邪魔したことがあるのですが、
顔色つやつやの実に明るい女性で、
口癖のようにおっしゃる、
ガンに対する考え方がすばらしいのですね。
「ガンさんにお礼をいわんとイカンです。
 ガンになったおかげで
 いろいろなことを教えてくださる方がいて、
 ちっともガンが怖くなくなりました。
 毎日が楽しいのです。ガンさんと遊んでいるのです」

しばらく、Hさんとは音信が絶えていたのですが、
人の縁というか、ガンのネットワークとは不思議なものですね。
たまたま、昨年の暮れのスローヘルス懇親会に
松山から参加したIさんという若い女性がおられまして、
家族の方がやはりガンで、
ちょっと相談に乗ったのですが、
そのついでに、
「四国に帰ったら、ぜひ、松山ユースホステルの
 Hさんにお会いになるといいですよ。
 きっと、元気の素が貰えるはずです。
 おまけに、息子さんと経営するホテルは、
 全体が「癒しの王国」のような面白い雰囲気ですし、
 自家農園で作る無農薬野菜を
 ふんだんに食べさせてくれますよ」
と申し上げたのです。

あれから半年――
このIさんから、突然、メールがきたのです。
「教えていただいた、松山ユースホステルに行って、
 Hさんにお会いて、本当に癒されました・・・」
とても素敵な出会いがあったようなのです。


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