元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第771回
おや まあ へえ なるほど これでもか

いま発売中の月刊誌「編集会議」11月号の
「週刊誌スクープの探し方――
 若手編集者へ 名編集長からのメッセージ」
という座談会に
先日、引っ張り出されときの話の続きです。

出席した、昔の編集長は、
僕のほかに、
元「週刊朝日」の川村二郎さん、
元「週刊現代」の寺島昭彦さんでした。
みなさん、週刊誌がゲリラメディアといわれ、
世間から恐れられていた1980年時代の辣腕編集長です。

川村さんは初対面でしたが、
僕の「週刊ポスト」と「週刊現代」は
好敵手のライバル誌であったので、
寺島元編集長とは、
「やあやあ、久しぶりですね」と
旧交を温めたことになります。

ところが、寺島さんが開口一番、
「ほんとうに元気な様子ですね。
 失礼な話ですが、
 関根さんがガンと聞いたときは、可哀相に、
 本当にもうダメだとみんなで噂しておりましたからね」

寺島さんは昔から、人生経験の深い率直な人でしたから、
6年前の業界内での僕に対する噂を
正直に教えてくれたわけです。
もちろん、
僕自身にしてもが、もしガン体験をしていなければ、
「ガン即=死」と早合点したでしょうから、
「とうとう、あいつもお陀仏か!
 可哀相で見舞いにもいけないよ」
と不吉なモノでも見るような態度を
患者に見せたかも知れません。
でも、人生はあきらめければ、
全く違うもう一つの人生も発見できることになります。

ともあれ、
久しぶりに、寺島さんとは、
20年前のスクープ合戦の舞台裏を話し合ったものでした。
話の内容は、このコラムとは関係がありませんが、
僕のつくった「スクープの5原則」という話を添えました。
「おや まあ へえ なるほど これでもか」――
これが世間をアッと言わせる
スクープ作りのキーワードなのですが、
雑誌作りだけでなく、ビジネス創業や
人生再構築のヒケツとしても使えます。
また、僕のちょっと変わったガン闘病法も
「おや まあ へえ なるほど これでもか」といった、
あきらめない気持ちを持続させることで、
克服してきたようなところがありました。

興味のある人は書店で
「編集会議」という月刊誌を手にとって見てください。


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