元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第821回
風水羅盤のふるさとを行く

「からだ、こころ、環境」――
この3つの気力エネルギーを高めることが、
いかに幸運や繁栄や健康を掴み、
さらに自己向上に役立つか?

東アジア独自の「自然共生」の知恵を体感しようと
僕たち夫婦は、江南風水の源流ともいうべき、
安徽省黄山山ろくを旅したわけですが、
これも観光ガイドブックにはまだ書かれていないことですが、
このあたりには、いまだ、
明、清時代の伝統を受け継いで、
風水羅盤(ローパン)という、
風水師が鑑定に使い、方位を測る、
羅針盤に似た道具が作られているところなのです。

「羅経」とも呼ばれ、まさに経典のごとくに
盤の中に無数の知恵が盛り込まれています。
この羅盤の意味を理解して使いこなせなければ
本格的な風水師にはなれないといわれるものです。

さて、黄山市の中心街・屯渓から15分ほど、
古民居・西逓に行く途中に、
休寧県萬安という村があり、
ここが宋明清時代から続く、
風水羅盤のふるさとなのです。
呉水森、・遠祥、胡兆松、洪秋貴、方秀水といった
名工たちが製作し、店を出しているというので、
僕もみやげ物風の羅盤を含めて、
方秀水作品などを5枚ほど買い求めておきました。

たとえ、本場の風水師のように使いこなせなくとも、
地場のエネルギーを調節して安定させ、
気になる場所に置いたり、玄関の壁にかけたりするだけで、
家や人の運気を上昇させると伝えられておりますから、
除災招福の置物にも使えるものです。

詳しい話を知りたい向きは、
「風水探源」(人文書院)という本の巻末に
訳者の宮崎順子さんという方が
「休寧県萬安羅盤店訪問記」で書いておられますので、
参考にしてください。

僕の求めた羅盤の中で珍しいものは、
屯渓老街(とんけいろうがい)という、
昔の家並みが1,500メートルほど続く
石畳の商店街の骨董屋で見つけた銀製らしきのもので、
いにしえの風水師によって相当に使い古された代物です。
屯渓老街は、
名産の徽墨、硯、安徽省宣州製の
筆、お茶、竹細工などを売るほとんどが土産品店ですが、
こうした中で、
「アンティーク羅盤」を見つけることができたのは幸運でした。

東アジアに根付く風水環境学の
伝統を、伝える古めかしい羅盤ですので、
まさに「からだ、こころ、そして身辺環境」を整え、
生気エネルギーを得る旅に来た記念に
もってこいのものでした。
いまは、玄関に飾って、
除災招福のお守りとして大事に使っております。

別に僕は、四六時中、
風水学や運勢学に凝り固まるタイプではありませんが、
心身だけでなく、身の回りの環境の整理浄化、
そして、家族や友人たちとの協力で、
生命場エネルギーを一段と高める知恵が
ますます大切な時代になってきたと思って、
最近は、東アジアの風土にぴったりの
「風水環境学」の伝統に深く興味を抱いているわけです。

屯渓老街の骨董店でゲットした風水羅盤

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2004年11月25日(木)

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