元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第933回
風邪薬と副作用

久しぶりに、しつこい風邪に悩まされ、
薬の“めちゃ飲み”で、
風邪はぴたりと治ったのに、
こんどは「しつこい便秘」に悩まされて、
冷や汗をかいた話の続きです

いわゆる、風邪の薬などに含まれる、
抗生物質は腸内の有益菌を殺してしまいます。
便秘や下痢の症状が出るのはこの為です。
また、副交感神経の働きを低下させますので、
鼻や喉では有効に作用して症状を和らげるのですが、
一方で腸の動きを悪くして
便秘を誘発したり、
膀胱排尿筋の収縮力を低下させて
排尿困難を強くしたり、
尿が全く出ない「尿閉」の状態にさせることがあります。

ま、これは、便秘が治ってから、
改めて医学書で調べたデータですが、
こと患者というのは悲しいもので、
その場の痛みが激しいときは、どうしても、
おかしな素人考えをめぐらすものなのですね。
とうとう、ウンチどころか、
排尿もままならない。
市販の“いちじく浣腸”などでは出てくるものでもない。
お腹が爆発しそうになってきたわけです。

SOS! 土曜日の午後を回って、
診察時間外でしたが、T医院に電話をすると、
「病気はあせってはいけません
 素人療法は怪我のモトですよ、ハハハ」と
やんわりとたしなめられて、
早速、腸の運動を活発にして排便をうながす下剤を
調合してくれました。

ともあれ、トイレでの悪戦苦闘12時間の末に、
素人考えがもたらした、この「薬害」から、
やっと逃れることが出来たのですが、
読者のみなさんの中にも、
こんな笑うに笑えない
「薬のめちゃ飲み騒動」を体験した人もいるかもしれません。

どうしても激しい痛みや、
不安にさいなまれると
患者はあわてまくります。
ついつい、強い薬に頼るわけですが、
その人の体質に合っているかどうかも大切ですし、
また、過ぎたるは及ばざるが如し・・・で、
いくら効くといっても、
薬も毒ですから、飲みすぎは、
副作用=新たなる病気のモトを作ってしまいます。

人間って、ほんとうに弱いものです。
人間ってほんとうに記憶力の不確かなものですね。
喉元過ぎれば熱さ忘れる・・・で、
僕は、ガンの闘病でも、
より強力な抗ガン剤や放射線療法に頼ろうとしたり、
冬にからだを冷やしたり、
体のバランスを極端に崩すような、
なんど同じ失敗を繰り返したか分かりません。

とくに、中年を過ぎたら、
いかに、からだのバランスを自然に保つか?
一番よく知っているのは患者自身ですから、
なにはともあれ、これを忘れずに
信頼できる医師を探しておく――、
当たり前の話ですが、
日ごろから、こうした、
いのちのライフラインを作り上げておくことが
大切だと思っています。


←前回記事へ

2005年3月17日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ