元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第936回
わしら、アホちゃいまんねん!

テレビは『バカの鏡』の話――、
「ライブドア事件」報道をめぐる
テレビ・メディアの痴呆化現象の話の続きです

連日、「ライブドアに軍配?」「フジテレビ土俵際?」
と、まるで相撲か、格闘技レベルの
愚劣な報道を繰り返していたワイド・ニュース番組ですが、
とうとう、
「へえ〜、株って面白いんですね〜」なんていう、
世間知らずの女性タレントたちを登場させるにいたっては、
視聴者をバカにするにもいい加減にしろと、
あきれ返りましたね。

僕も、あまりむかっ腹が立ったので、
ライブドア株が最安値の300円ほどに下がったときに
ちょっと購入したんですよ。
「百聞一見に如かず」です。
みなさんの中には、
それこそ、ITベンチャー企業に将来を賭けて、
ライブドアならとも、
楽天、インボイス、イートレードなんて
急成長銘柄を手にしている人もいると思いますが、
まさに、これからは、ほりえもんくんこと、
堀江貴文青年がいうように、
「インターネット=金融=メディア」の時代に
本格突入してきました。

ですから、
今回の「ライブドア事件」を高みの見物、
一億総評論家になって
バカ騒ぎしている風潮がよくないのです。
日本から元気を失わせている原因です。
いまこそ、株というマネーゲームに参加する、
嫌がらずに株のことを勉強する――、
これぞ、これからの
インターネット自由主義に推進する近道ではないか?
僕はそう合点したわけです。

もちろん、株はすべての経済現象を
先取りする世の中ですから、
テレビの「低劣きわまる格闘技評論家」の予測に反して、
ライブドアの株は
地裁の判決後に急騰したわけです。
いま流行の波田陽区のギター侍風にいわしてもらえば、
「ギギギっ! 残念」というわけでした。
冗談はともあれ、
もちろん、これからも、世間を反映して、
株価の乱高下が続きますが、これが時代です。

ところが、まだ、テレビに働く人たちは、
自らの頭の上に襲ってくる時代の激変に気がつかず、
「テレビがインターネットに支配される?
 そんなことありえねえ」
なんて、フジテレビの会長どころか、
政治家も家庭の主婦も巻き込んで、
みんなで『愚民化』?の大合唱。
太平の惰眠をむさぼっているわけです。
でも、周りを見てください。
銀行の振込み、株の売買、税の申告ばかりか、
生産ラインでの部品受注まで、
どれもこれも、
すでにインターネットのお世話になっているじゃないですか?

とうとう、僕も頭にきて、
ある月刊誌に頼まれて、
「ライブドア報道―わしら、アホちゃいまんねん」
といったエッセイを書いてしまいました。


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2005年3月20日(日)

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