元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1019回
「歌のある中高年雑誌」登場

中高年マーケット、定年層市場に
ビジネスチャンスありと騒がれるわりには、
シニア雑誌で成功しているものは少ないという
話の続きです

ところが、半年前に集英社という出版社を
定年退職した栗田晃一さんが、
「僕もシニア雑誌を創刊します」と
創刊準備号を一冊持ってやってきたのです。
わが身の定年後を、
まさに定年後雑誌作りで再出発しようというわけです。

中高年雑誌といっても、
現実に20万部以上刷って成功しているのは
「サライ」「いきいき」くらいで、
大抵が数万部も売れていればいいほうで、
創刊誌の大半が討ち死にして廃刊しているからです。
ビジネス系やら健康系やら、趣味、生きがい系まで、
いろいろありますが、
内容を見ると、専門誌や
インターネットのシニア向けホームページより
質も量も見劣りするものが多いからです。

さて、栗田さんが持ってきたシニア雑誌はですが、
タイトルは「好きだから いっしょ」というもので、
他誌に比べて、びっくりするものではないのですが、
全体の編集方針というか、雑誌の雰囲気が、
これまで出ている中高年雑誌とは
ちょっと異質なのです。

「アクティブ・シニアのための生涯現役マガジン」
「50歳からの大人の高級誌」といった
シニア雑誌によくある片意地を張った
うたい文句がないのです。

宣伝コピーがふるっていました。
「芸能人が発信するフリーペーパー」
「歌のある人生、元気オトナ応援マガジン」
というものです。

ちょっと、目次を開くとどうでしょう。
巻頭エッセイが
「平尾昌晃 《ミヨチャン》」
続いて「玉置宏《思い出のあの歌手》」
「芸能人からの伝言板――
錦野旦、フォーリーブス、山本リンダ、
あべ静江、九重佑三子、小川知子」
「橋幸夫の《盆ダンス》 パーフェクト振り付け」
そして「Dr.コパの幸せを呼ぶ 
ポピュラー名曲からの風水占い」といった
ラインアップの中高年雑誌なのです。
まるで、芸能雑誌、懐メロ雑誌
といったおもむきなのですね。

中高年よ、芸能人といっしょに元気に年をとろう・・・
というのですから、
う〜ん、これまでにないシニア雑誌だなあと
僕は、思わずうなりました。


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2005年6月11日(土)

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