元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1051回
「中国株と元切り上げ」に一言

閑話休題――、
「株価は実体経済を先取りして動く」とは、
お金の原則ですが、
最近の中国本土株、そして
香港株の微妙な動きを見ていると、
マスコミで騒がれているような、
米国や日本など
諸外国の圧力といったものだけではなく、
中国自身の本音と思惑で、
いよいよ「人民元」に激震が走りそうです。

中国株を見ていても、
今年に入って何度も
人民元切り上げの予測、風評が立ち、
その都度、否定発言が流れ、
株価が乱高下しました。

しかし、筆者の内外の情報ルートから分析してみても、
中国政府の技術的な準備は
すべて整っているという観測が確定的で、
あとは最高首脳部の決定に掛かっていると
見ていいでしょう。

直近でも事前に予想された
7月6日、7日の英国グレンイーグルズ・サミット――、
このあとのタイミングも逸すれば、
いよいよ、秋の胡主席の9月訪米を経た、
10月から年末が
「元切り上げ」のタイミングとなるのではないか?
その観測が高まってきています。

10月といえば、
中国の政治的な最大のイベント、
国慶節の時期であり、
また、その直後には、
米財務省の通貨政策報告が待ち構えています。

もちろん、突然の状況変化で、
このタイミングを失したとしても、
“金ぶくれ”と、それに伴って起こっている
“国内の経済過熱”によって、
もはや、元の固定相場制そのものが、
中国自身の重荷になっていますから、
早晩、中国経済の激変が走るのは
時間の問題だと思って、
投資シフトを変えていく準備は
怠らない方がよいでしょうね。

いよいよ、中国株式市場も揺籃期から
少年期、青年期に入ってきますから、
“ただ将来の夢を買う”時期から、
“本格的に実利を狙う”時期に転換してきました。
中長期の戦略はもちろんですが、
短期的にも利益確定と組み換え戦術が必要でしょう。
脆弱な体質が問われている
上海B株をどう整理するか?
インフラ産業が多い、
香港H株や深センB株の
内需関連株、輸入資源株に
どの程度組み替えるか?

もちろん、HiQの読者なら
とうに手を打っているでしょうが、
当面の株価乱高下は否めませんから、
「リスクはリターン」「チープはチャンス」
まさに「ピンチはチャンス」の姿勢で、
臨機応変に構える――、
この「元高に克つ!大成金の原則」を
忘れないようにしたいものです。


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2005年7月13日(水)

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