元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1108回
ガン治療は「合わせワザ」

8月20日に開かれた
「スローヘルス研究会IN富山 第3回」
土屋繁裕医師のスピーチ=
「ガンと生活環境」の話の続きです

          *

さて、アスベストに限らず、
さまざまな生活環境が思わぬ形で、
ガンの引き金になっているわけですが、
アスベストを超える怖い発ガン物質があります。

それはタバコです。
健康被害の最たるものだと思っています。
タバコの被害は、
自分で煙を吸い込む「主煙流」による被害もありますが、
「副煙流」といって、
隣の人が吐く、タバコの煙で
肺ガンになったりするケースも多いわけです。
アメリカでは、スチュワーデスが機内勤務中に
タバコの「副煙流」で肺ガンになったのではないかと、
訴訟になった例もあります。

ともあれ、ガンとは、
こうした発ガン物質の影響で、
遺伝子の設計図であるDNAに傷がついて起こるわけです。
ですから、
アスベストやタバコといった生活環境に対処する、
さらに、食物や水といった生活習慣にも
充分に気を使っていくことが大切です。

ガンとは、わかりやすくいえば、
身体が酸化してサビつく、
つまり、老化を早める病気ですから、
手術、抗ガン剤といった対処療法だけでなく、
日ごろの食物、水などにも気を使って、
農薬、化学添加物、消毒剤などを含まない
自然なものを使うべきだと思います。
食べ物や水は、
人間の細胞を作る源ですからね。

身体を酸化させやすい食品に
肉や乳製品、動物性油などがあげられますから、
過食をしないように、
バランスをよくとることが大切です。
先日、テレビに出演したとき、
「牛乳もすすめられませんね」と話をしたら、
賛否両論で、多くの反響がありました。
「どこにそんなエビデンス(立証性)があるのだ」と
必ず、反論する意見が出てきますが、
すべて100%立証できる薬や食品など
ありえないわけですから、
あまり、物事を杓子定規に考えるのは
間違いだと思っています。

むしろ、命や病気とは
まだまだ人智を超えた謎がたくさんあるわけですから、
より総合的に対処していくことが大切です。
牛乳にしてもいろいろ学説はありますが、
「大人になってからも
 乳を飲んでいるのは哺乳類では人間だけですから、
 ちょっと考えただけでもおかしい」――、
そうした風に、素直に考えていくことが、
命を掴む基本だと、僕は思っています。

ですから、患者のみなさんも、
ただ「エビデンス」だけにとらわれるのではなく、
とくに心身の免疫力をあげる、
日ごろからの生活習慣の改善を組み合わせる――、
この「合わせワザ」の健康計画、
治療設計が必要なのです。


←前回記事へ

2005年9月8日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ