元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1113回
じっくり読む本が少ない?

スポーツ、映画やドキュメンタリーが多い
BSやCSは別にして、
昔に比べると、テレビ番組を見なくなった。
いやいや、それ以前に、
本や雑誌を読まなくなったと思いませんか?

僕もそうですが、たしかに、
毎日、インターネットやケータイに付き合っていれば、
情報なら、手軽に取り入れられますから、
たしかに、低劣なタレントがドンちゃん騒ぎしている
テレビメディアや、
活字のメディアに対する嗜好が
変わってきたのだと思います。

テレビ番組の内容の低劣化については、
まえに、邱永漢さんが
このHiQのコラムで、
「テレビはバカの鏡?」
軽妙にして、痛烈なるエッセイを書いており、
僕も賛同して何度か、このコラムでも
紹介したことがあります。

テレビのワイド番組で大声を張り上げている、
タレント評論家とやらの軽々しい発言を聞いていると、
“脳みそ”の中身を疑いたくなると思いませんか?

ま、ご本人たちは、
それで立派な商売だと自負しているのでしょうから
無神経でいられるのかもしれませんが、
聞かされるほうはたまったものではない!
思わず、スイッチを切ってしまう人も多いでしょう。

いま風に言わせて貰えば、
メディアの世界のプロデューサーたちも
「コンテンツ」(中身)より
「パフォーマンス」(見栄え)が優先というわけです。

「個人の生き方」とか、
「国の行く末」について問う、
国政選挙にしても、
党の老練な幹部から
フリーターもどきのタレント候補、
泡沫候補まで、
漫画チックな「田舎芝居」で選挙民を
小バカにしておりましたから、
何をかいわんやです。

とくに、読書の秋を迎えたというのに、
じっくり読む本が少ない!
知の宝庫といわれた、
本の世界の「コンテンツ」の
低劣化は惨憺たるものです。
新聞の書籍広告を見ても
じっくり読みたいなあと思う本が激減している。
なんと、わんさと出版される書籍の40%以上が
返品されてゴミになっているというのです。

大手書店のベストセラーの上位が
「韓流ガイド」「震災マップ」「日本語テスト」と
いうのですから、
ちょっと、じっくりと研究したい、
読んでおきたい学術書や学際書など、
本屋に行って探すのも大変ですね。


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2005年9月13日(火)

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