元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1147回
いのちはミステリアス!

土屋繁裕医師は、
9月4日、テレビの収録中にスタジオで倒れ、
一時、大学病院で絶望的と診断されたのですが、
その強靭な生命力で、
35日間、延命し、
無意識に中でも懸命に闘っておられたのです。
人間のいのちとは、ほんとうにミステリアスですね。

その間、奥さんの広見さん、
やはり医師であるご兄弟姉妹による介護は
はためから見ても、
並大抵のものではありませんでした。
もちろん、僕たち、スローヘルスの仲間も、
毎日のように、
メールや電話で情報を整理し、
面会謝絶の隙間を縫って面会し、
また、離れているときは、
土屋医師の心の深層にパワーとメッセージを送って、
回復を祈っていたわけです。

こうした救急のときに、
「土屋先生がいてくれたら、
 まるで速射砲のように症状を分析し、
 あらゆる治療の可能性を指示してくれるのになあ」と
おかしなことをつぶやきながら、
みんな、一緒になって、闘いました。

この一部始終を書けば、大長編になってしまいますので、
僕が先生に送り、
奥さんに枕元で読んでいただいた、
一通の手紙がありますので、
掲載させてもらい、報告に変えさせていただきます。
これは、先生が亡くなる3週間前のものです。

          *

土屋繁裕先生へ
香港から帰ってまいりました。
行く前に、病院の集中治療室でお会いしたとき、
先生がとても穏やかな顔で寝ておられたので、
ともかく、ほっとして出かけたのですが、
帰ってくると、面会が難しくなったとか、
いろいろと複雑な症状に見舞われたと聞き、
まったくの素人判断で先生には笑われそうですが、
原田清美さんや逸見晴恵さんと電話連絡を取っては、
オロオロしたり、胸をなでおろしたりしていました。

しかし、僕たちは、いつも先生のおっしゃっていた
「命はあきらめてはいけない!」という言葉を、
心の底から信じています。

いつもの先生の屈託のない笑顔を思い浮かべながら、
人一倍強い、その生命力と自然治癒力を信じて、
必ず訪れる! 「回復の日」、
そして「奇跡の日」を待って、
毎日毎日、祈っております。
僕の家の近所に、
大宮八幡宮という大きな社(やしろ)がありまして、
早朝6時の開門と同時に出かけては
「お百度石」を踏んで、
先生の快癒を祈っています。

この夏、先生のご家族、
そして原田さんのご一家、そして、僕たち夫婦・・・
一緒に過ごした富山の宇奈月温泉の旅は楽しかったですね。

大きなお風呂の中で、
先生が熱を込めて語ってくれた
「理想の病院の建設構想」、
そして、先生と一緒に書いた本で宣言した
「人間本位治療(HBM)」の実現は、
いま始まったばかりです。
これからです。
先生のやるべき仕事が、まだまだたくさん残っています。
僕たち、患者たちの待ち望んでいる夢の実現です。
必ず、目を覚ましてください。

          *

この続きは、また、明日、掲載します。


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2005年10月17日(月)

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