元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1193回
ホリスティックな「医療&介護」とは?

11月23日(水・祝日)に開かれた、
「介護をもっと、ホリスティックに」講演会で
話をした僕の提案の続きです

          *

ところで、「ホリスティック」とは何でしょうか?
ホリスティックという言葉は、
なんとも、舌を噛み切りそうな発音で、
日本人には、まだあまり普及していません。
ちなみにHolistic(ホリスティック)とは、
ギリシャ語の「holos」(全体)を語源とし、
そこから派生した言葉に
whole、heal、holy、healthがあるわけです。

いま『Holistic』は、
「全体」「関連」「つながり」「バランス」といった意味で
使われていますから、
「いのちを心身全体のつながりの中で見ていく医学」
「いのちのバランスを診る医学」という意味となります。

本日、この後、講演をされる帯津医師は、
日本のホリスティック医学の草分けであり、
『医学とは「からだ」という身体性だけを
 機械的、分断的に見るのではなく、
 「こころ」「いのち」といった、
 精神性、霊性という「3つのつながり」から、
 人間丸ごと、全体として捉えるべきだ』
と主張されています。

では、なぜ、いまホリスティックな治療の発想が
大切なのか?を、
もう少し、論理的に考えて見たいと思います。
私は、なるべく多くの人たちに
ホリスティックの発想を理解してもらうために、
ホリスティックの反対語から
覚えてもらうようにしています。

ホリスティックの反対語は、
アトム=物質に最小単位の原子です。
アトミズム=アトム発想とは
何でもかんでも細分化する発想です。
その反対語の全体を見てつながりを考えることが
ホリスティックな発想と覚えてください。

ちなみに、論理学や哲学で、
時代を支配する認識の枠組みを
パラダイムと言いますが、
その捉え方は、
1.アトミズム(要素論)
2.プラグマティズム(実用論)
3.ホーリズム(全体論)

と分類されます。

つまり、いまの世の中は
「制度」という専門別の枠組みに
何でも当てはめていきますから、
どうしても、機械的で合理的な
アトミズム、プラグマティズムの社会に
なっていくことになります。

例えはよいかどうか分かりませんが、
いまの小泉政治とは
「アトミズム」「プラグマティズム」の
バラバラ思考に戻った感があります。
いわば、小泉は「鉄腕アトム」だから、
世に中がますます薄ぺらになっていく・・・
こうしたことが言えるかもしれません。(笑い)


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2005年12月2日(金)

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