元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1320回
「いのちの手帖」企画の裏話

前回に続き、季刊「いのちの手帖」創刊記念を兼ねた
春のスローヘルス研究会の話の続きです。
たくさんのみなさんから温かい挨拶をいただいたのですが、
それは割愛させていただいて、
季刊「いのちの手帖」について僕が喋らせてもらった
製作・企画の裏話について抜粋掲載させていただきます。

         *

本日は、お忙しいところ、
季刊「いのちの手帖」創刊パーティにお出かけくださり
有難うございます。

さて、おかげさまで私も、幸運なことに、
足掛け8年「ガンを切らずに」延命できまして、
そのお礼、いや、長年の罪滅ぼしというわけでもないのですが、
昨年の秋に、突然、ガン患者と家族のための
小さな雑誌を創刊しようと思い立ちました。

今日のパーティの司会をしてくれている
僕の長年の友人で鰹報列車社長の坂本万太郎さんや、
またスローヘルス研究会の
ジャーナリスト仲間の皆さんに相談したところ、
「大いにやるべし!」という、有難い支援の言葉を得て、
思い切って創刊してしまったわけです。

ちなみに、この雑誌、書店やコンビニでは売らない、
いわゆる直販形式の雑誌です。
雑誌は夢や理想だけでは出せないわけで、
「いったい、どうやって売るの?」と、あちこちから、
その酔狂さを心配されたことはいうまでもありません。
先日も、あるパーティで、
作家の沢木耕太郎さんにお会いしたら、
「関根さん、また、損しないで下さいよ」と、
呆れ顔で、たしなめられてしまいました。

でも、いまメディアの世界も様変わりしておりまして、
インターネットの威力は馬鹿に出来ないのですね。
とくに、僕が日刊で書き下ろしている
「気がつけばあなたもガン」という、
いまはやりのブログもどきの連載コラムは、
お金の神様といわれる、
作家で経済評論家の邱永漢さんが主宰する
「HIQ」というホームページに中にありまして、
このサイトが、ものすごい人気なのです。
なんと、1日に10万回のヒット数があります。
ちなみに、ある人気ホームページ調査機関のデータによると
これは大手出版社の講談社のサイトと同じ、
人気ランキングだそうです。

というわけで、「いのちの手帖」の創刊号は、
無謀にも5000部ほど刷りましたが、
全国のスローヘルス研究会の会員からの注文に加えて、
このインターネットからの注文購入が殺到しまして、
おかげさまで、採算部数はクリアできそうなのですね。
有難いことでした。

ともあれ、若いときは「売らねばならぬ」という
商魂たくましい雑誌ばかり作ってきましたから、
やっと、自分勝手といいますか、
いや、少しは世のため、人のために
還元できそうな雑誌作りができて、
創刊して「よかった」と一息ついているところです。

           *

スローヘルス研究会と聞くと、
いかにも深刻にガン治療の相談ばかりしていると
誤解している向きもありますが、
いつも、こうしたざっくばらんな会話と
雰囲気でいつも続けているわけです。


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2006年4月8日(土)

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