元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1343回
再発転移を防ぐ「在宅養生法」(2)

再発転移を防ぐには
どうすればよいのでしょうか?
帯津良一編「がんを治す在宅療法大事典」のなかには、
じつに簡潔に「退院後の在宅療法」の大切さについて
提案されていますが、その抜粋解説の続きです。

         *

退院する患者さんに対して病院側が
最も注意を促すことは、定期検査を受けることです。
胃がんであれば、早期の場合は術後六カ月、
あるいは一年に一回、
進行がんの場合には少なくとも三カ月に一回、
スキルス胃がんなど再発率が高い場合は
一カ月に一回の検診を求められるようです。
検査方法は、CTスキャン、エコー
あるいは内視鏡、腫瘍マーカーなどです。

腫瘍マーカーは絶対的なものではありません。
一応の目安にはなりますが、
数値が正常でも再発していることもあれば、
逆に数値が異常でも再発していないこともあります。
一喜一憂しないで、
ひとつの目安として考えるべきものです。
CTスキャンやMRIによる検査は、非常に進歩していて、
最新鋭の機械であれば、
五ミリ以上のがんであれば
発見できる精密さをもっています。
これに内視鏡検査を加えれば、
検査としてはほぼ十分だと考えられます。

こうした定期検査は、もちろん重要です。
新たながんが発見されれば、
すぐに次の治療に移ることができるわけですから、
積極的に受診する必要があります。
しかし、残念ながら、
定期検査でがんが発見された段階では、
すでに全身に転移していることが多く、
その治療は初発の段階よりも難しくなります。

大事なことは、定期検査で再発がんを
早期に発見することよりも、
再発を未然に防ぐことなのです。
しかし、残念ながらそのための手立てを、
今の西洋医学はもちあわせていません。

           *

ガンの再発転移を防ぐには、
病院での検査や薬だけでは防げない、
とくに退院後、
日ごろの養生が大切だということなのです。


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2006年5月1日(月)

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