元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1382回
ガン市民講座のメッセージ(3)

6月16日〜18日に開かれる
「アンチエイジング国際シンポジウム」
の分科会・市民講座のひとつとして、
僕たちスローヘルス研究会のメンバーによるセミナー、
「ガン患者とアンチエイジング〜
ゆったり長生き! スローヘルス(創延命)患者学のすすめ」
が開かれます。
●場所=ホテル・グランパシフィック・メリディアン(東京・台場)
●日時2006年6月17日(土)午後1時〜5時
この「市民講座」に限り、参加費無料です。
参加希望の方は予約登録制ですので、
AISETのホームページ※1を開いて
「市民講座」の項目から申し込んでください。

第2部「生還患者のパネルディスカッション」
の出演者からのメッセージの紹介の続きです。
ちなみに、第1部「基調講演」
のガン専門相談所ュ=
キャンサーフリートピアの代表医師・三好立先生、
翻訳家で元東大講師の藤野邦夫さんのほか、
前「週刊金曜日」発行人の黒川宣之さん、
乳ガンを公表した女優の宮崎ますみさん
肺ガンから脳転移して14年の小澤恵子さん・・・、
スローヘルスに延命を果たしている
生還患者のみなさんが登場します。

さて、黒川宣之さんは前「週刊金曜日」発行人で、
季刊「いのちの手帖」でも、闘病エッセイを書かれておられるので
読んだ人も多いと思いますが、
1996年9月、前立腺ガンの宣告以来、
忙しい週刊誌の編集・経営の業務をこなしつつ、
足掛け11年、「前立腺ガン、大腸ガン、胃ガン」
と3つのガンと闘ってきた方です。
その著書「多重がんを克服して」(葛燉j日)は
単なる闘病記にとどまらず、医療過誤にはじまって、
インフォームドコンセント(医師の納得説明)、
セカンドオピニオン(第二の医師の選択)、
インターネット情報の活用法、
そして治療の可否、
さらに、レセプト(医療請求書)の開示・・・と、
これからの「治療のあり方」と「患者のあり方」について、
鋭く問題を抉り出した「体験的患者学」読本として注目されました。
パネルディスカッションに出演に先立って
送っていただいたメッセージは以下のようなものです。

                *

多重ガンの本格的な研究は、
患者の数が増えてきているのにまだほとんど行われていません。
研究が進めば、次のガンの発生の予防や
早期発見につながるだけでなく、
ガン全般の原因の究明や治療法の改善にも役立つことでしょう。

多重ガンの発生原因には、放射線や抗ガン剤など、
ガン治療の副作用とみられるものもあります。
ガンにかかれば死ぬのが普通だった時代には、
いまあるガンを治すことが最優先されましたが、
これからは治療がもたらす
第二のガンの防止策についての関心が高まってくることでしょう。

多重ガンの解明は、
治療後の生活の質(QOL)の向上にもつながることなのです。
ちなみに、11年ガンと付き合って痛感したこととは
「治療技術の進歩」「インターネット情報の変革」
「患者意識の変化」の3点ですが、
私なりに得た結論がひとつあります。
治療環境は日進月歩で進化していますから、
元気に長寿を全うするためにも、
「一日でも遅く発病することが最大のガン療法」という実感です。


※1 http://www.aiset2006.jp


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2006年6月9日(金)

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