元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1426回
「機械医学」は後世の笑いもの?

スローヘルス患者学がよって立つ理論は
ホリスティック医学であり、
そのホリスティック医学のさらなる基本発想は、
哲学はもとより、政治経済学や教育学の分野でも
いま見直されている――
ガン患者は壊れた機械にあらず・・・と主張する所以が
ここにある――、という話の続きです。
6月の開かれたガン市民講座で、
僕は話をしたホリスティック発想学の
根本理論の講演内容から続けて抜粋します。

        *

●さらに身体と精神の繋がりを見る
ホリスティックな発想を理解する上で、
心理学者・ユングの「共時性=シンクロニシティ
(Synchronicity)」も欠かせない理論です。
わかりやすくいいますと、
“虫の知らせ”や“正夢”といった潜在意識の研究ですが、
物心二元論に基づく近代科学の限界に気づき、
共時性を「偶然の一致」ではなく「意味ある必然」とし、
個人的無意識と集合的無意識の2層があると仮定しました。
神秘思想として扱われがちな
東洋の気や易経の「大宇宙と小宇宙」と
連動させた生命エネルギー発想が、さらに注目されています。

というわけで、帯津良一博士を中心に、
からだを機械的に分断修理するだけではガンは治せない、
人間は心地よく延命できない・・・と考える、
身体性、精神性、霊性の人間丸ごとを考える
ホリスティック医学の理論と実践に注目が集めているわけです。
では、帯津医師が提唱する、
これからの医学の基本発想はなにか?
といいますと以下のようなことです。

●ホリスティック医学の基本哲学――
「自己の養生を果たしていくと、
宇宙、外界の大いなるいのちにぶつかり、
その瞬間、“生命の躍動”【エラン ビタール(Elan Vital)】=
感動の小爆発が起こって、一人一人が歓喜に満ち溢れる」・・・
これが『いい生命の場を作る、
ホリスティック医学の真髄だ』と提唱しています。
そして【通常治療】を受けるだけでなく、
以下のように、日ごろからの【ガン養生法】の励行を奨めています。
●スローヘルス・7つの「攻めの養生法」
1.勤運動(運動にいそしむ)
2.練気功(気功を練習する)
3.節飲食(食事を節する)
4.暢情志(心をのびやかにする)
5.慎起居(正しい日常生活)
6.適環境(環境に適する)
7.補薬物(薬で補う)

この7つが「スローヘルス(創延命患者学)」を
身につける大切な実践法です。
まさに「希望こそ良薬、あきらめは毒薬」と考えて下さい。
ただ無謀な拡大手術や大量の化学薬に苦しみ耐えるのではなく、
ガンの患者自らが持っている「自然治癒力」や
「こころのトキメキ」を大切にして、
心身の生命エネルギーを“したたか”に高める――、
また、医師や家族、友人と協力して
生命エネルギーの「いい環境場」を作る――
己のいのちは己で創る――これが大切だという、
「アンチエイジング(抗老化)、
「スローエイジング(延老化)」を含めて、
「スローヘルス」(創延命)のススメを説いているわけです。

            *

哲学者・ベルグソンの「笑い=滑稽論」ではありませんが、
人間のいのちを機械修理のように扱えば扱うほど、
そうした「機械医学」は後世の笑いものになるのではないか?
僕はそんなことも考えながら、
「ガンは哲学だ」と申し上げているわけです。


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2006年7月23日(日)

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