元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1463回
白血病を乗り越えて

まえに、ステージがM4の
白血病と診断されて闘っている
日本CI協会の前専務理事・花井陽光さんの闘病について
レポートしました。
花井さんの闘病記については、
季刊「いのちの手帖」創刊号に掲載させていただき、
この9月1日発売の
「いのちの手帖」第2号にも続編が連載されます。

この間、とても様態が心配でしたので、
実家近くの病院に見舞いにも夫婦して伺ったのですが、
以降は、メールで頻繁に情報の交換をしていました。
白血病といえば、全身の血液がガンに犯されるもので、
固形のガンと違って手術はできませんので、
抗ガン剤、そして臍帯血移植や骨髄移植が主たる治療となる、
とても難しい病気です。

最近では歌手の本田美奈子さんが
抗ガン剤と臍帯血移植を受けて回復を図ったのですが、
残念にも亡くなったことが世間を悲しませました。
もちろん、俳優の渡辺謙さんや吉井怜さん、
日本ハム・ファイターズの岩下修壱投手のように
治療が功を奏して社会復帰している例もありますから、
なんとしても、花井さんには生還して欲しいと願い、
自らの気持ちを整理するためにも、
生きる希望を繋ぐためにも
その闘病記を同時進行の形式で、
「いのちの手帖」に連載することを了承して貰ったわけです。

もちろん、花井さんの強靭な精神力と、
つれあいのKさんの献身的な看病が、
筆舌を超える疼痛と心の苦痛を乗り越させたのでしょうが、
闘病の日々を整理しつつ、
次なる治療設計、人生設計を沈着に日記として
綴っていく作業が、
壮絶な闘病を支える一助にもなったようでした。

1年近く続けた、抗ガン剤治療で、
昨年、夏には寛解したのも、ほんのつかの間、
11月には再発。また危機に見舞われたことになります。
そして、この5月、やっと兼ねてから準備していた、
骨髄移植を受け、3ヶ月にわたる、
8月8日に、無事、退院の日を迎えたのです。
この間のガンとの闘い、さらに過酷な
治療との戦いの様子が、メールで送られてきましたが、
それは、全く頭が下がるような努力と勇気の日記でした。

詳しくは「いのちの手帖」第2号、第3号に掲載されますので、
もし、お知り合いにこの病気で悩む患者さんがいたら、
読むことを奨めていただきたいと思いますが、
花井さんの「白血病からの生還」メールの一部を
このコラムで紹介させていただき、
多くの悩める患者さんや家族のみなさんの参考に
供したいと考えます。

        *

「昨年11月に急性骨髄性白血病が再発しました。
化学療法後に再発した場合、
移殖が最大の防衛策であることを知り、
ドナー(骨髄移植の提供者)を探すことにしました。
兄弟が合わなかったため、
ドナーが見つかるまで化学療法で寛解を目指しました。
幸い遺伝子が平凡で、6つの座標、
全部の遺伝子が合うドナーが見つかりました。
ものの本によれば、全部一致する確率は数万分の一だそうです。
化学療法による治療の結果、
3回目の治療で寛解となり、
そのまま県下の移殖病院に入院しました。
その間、肺炎、敗血症、頻脈などが発生しました。
いずれも生死にかかわるもので緊張しましたが、
無事乗り越えました」


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2006年8月29日(火)

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