元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1623回
いのちの「トキメキ」本(2)

季刊誌「いのちの手帖」推奨の
スローヘルスな「いのち本」の紹介の続きです。
いくつかは、3月1日発売の
「いのちの手帖」第3号にも掲載します。

 *

●バッチ・フラワー療法って何?
「バッチ・フラワーBOOK〜38種花のエッセンスが心をいやす〜」
(白石由利奈・著 小学館) 1785円税込


「治し」(treatment therapy)から
「癒し」(healing therapy)へ・・・、
美容、ストレス解消、病気予防に、
とくに若い女性に「癒し系」の本が人気だが、
本書もそのジャンルの一冊。

ちなみに、バッチ・フラワー療法とは、
花の持つエネルギーが人間の心に作用して、
バランス感覚を穏やかに取り戻す効果があるというもので、
英国の医師であり、細菌学者、
ホメオパシー医でもあったエドワード・バッチ博士が完成させた、
花のエッセンス38種による自然療法。
クレマチスとか、スターオブベツレヘムといった、
花の写真をふんだんに取り入れたページを、
ぱらぱらと眺めていくと、
その花のレメディ(薬)の組み合わせ処方で、
患者の心の悩みが癒されていく症例がぎっしり書かれている。

交通事故で両親を一度に失った悲しみの若い女性、
登校不安におののく小学生、
ガン転移のショックで落ち込んだ男性などなど。
体、心、魂・・・とくに人間の深層にある
「心・魂」と「花の生命エネルギー」が
共振するという考え方が、じつに面白い。

●こんなにおかしい! 日本の薬事情
「くすりの裏側―これを飲んで大丈夫? 」
(堀越 勇・著 集英社文庫)500円税込


もし健康にいいという言葉に踊らされて、
実は安全ではない薬を飲まされているとしたら? 
薬は「毒にもなれば薬にもなる」わけで、
これからの患者は、薬の成分や功罪については
より詳しく知っておく必要がある。

著者は富山医科薬科大学名誉教授で
鬼の薬剤部長」と異名を持つ、
薬の功罪を知り尽くした薬学界の名物先生。
その辛口時評が本書の特徴。
ちなみに、WHO=世界保健機関でエッセンシャルドラッグ
(注・必要最小限の薬)としてリストアップされている薬は
わずかに312種類だが、
日本では商品名で1万7000種類、
成分数で約2400種類もあるそうだ。

以下、目次を見るだけでも、
患者にとっては知らない情報が満載されていることが分かる。
第1章 こんなにおかしい! 日本の薬事情
第2章 すべての薬がいい薬とは限らない 
第3章 間違った使い方が命取り 
第4章 それでもまだ取りますか?
第5章 漢方薬はすべて安全と思い込んでいませんか?――、
薬嫌いの人も、薬好きの人も必読。
構成したのは、
「いのちの手帖」第3号にも寄稿してくれている永田由紀子さん。


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2007年2月5日(月)

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