元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1683回
「植物サプリメント」もピンきりだ

植物療法(フィトセラピー)に詳しい、
ドイツの医学・薬学博士のハインツ・シルヒャー氏が来日。
「ドイツおよびヨーロッパの自然療法の現状と今後の展開」
と題する
第9回・21世紀国際健康フォーラム講演の抜粋紹介の続きです。
(主催・日本レホルムアカデミー協会
協力・日本ノイホルム研究会ほか、
後援・ドイツ大使館 ドイツ商工会議所)

薬品として公認されているハーブのような植物製剤は、
(1)合理的植物製剤
(2)伝統的植物製剤・・・のふたつに厳しく分類されている―、
さらに、そのほかの「非合法的な植物製剤」の位置づけも、
日本と違って、ドイツでは、じつに明快に区分されている――、
ハーブなどの「品質、効果、安全」のチェックの話の続きです。

           *

「非合法的な植物製剤」はどう位置づけられ、使用されているか?
これについて説明します。
その植物製剤といわれるものは、まえに上げたように、
その性格が、はっきりと5つに分類されて流通しています。
(1)合理的植物製剤
(2)伝統的植物製剤
(3)代替療法として使用されるもの
(4)トランスカルチャー(多民族文化)療法で使用されるもの
(5)栄養補助食品(サプリメント)

最後に、サプリメント(栄養補助食品)として
流通している植物製剤について説明します。
これは、薬事チェックがずさんなものが多く、
薬品としての広告表記はできないものですが、
以下のように、ドイツでは4段階に分類しています。

【5】栄養補助食品の4カテゴリー
(1)第一カテゴリー
合理的薬剤相応の品質基準で
法的には表記できないが学術的には医薬品相等のもの。
医薬品認可のための経済的余裕がない製品もここに入ります。
(2)第2カテゴリー
有用成分がそこそこ含まれているもの。
(3)第3カテゴリー 
一般的な食品程度の栄養が含まれているもの。
(4)第4カテゴリー
品質チェックなしにネットやスーパーで売られているもの。
薬事チェックがずさんなものが多いものです。

          *

みなさん、いま、美容に、健康に、
日本でも人気の植物療法の分野が、ドイツでは、じつに論理的に、
分類的にシステム化され、
活用されていることに驚いたと思います。
植物製剤に限らず、日本のサプリメントもピンきりです。
最後のハーブ・サプリメント分類などは、
日本のユーザーにも参考になるチェック分類ですから、
おおいに参考にして、
おかしな健康商法には騙されないようにしましょう。

「いかに上手に、心身によいといわれる植物療法と付き合うか?」
「いかに上手に、自然のものを健康維持、病気予防に使うか?」
「植物療法規格化の父」として世界的に有名な、
シルヒャー博士の講演の結論は
「高品質の植物製剤のみが、賢く、
効果的なフィトテラピー(植物療法)を可能にする」
というものです。
ハーブなどの植物療法に限らず、
日本では、医薬品からサプリメントまで、
じつに不透明な制度の下にあります。
一人一人が、ハーブやアロマセラピーを活用するためにも、
いのち全体を見るホリスティックな医療制度を構築するためにも
シルヒャー博士の医療改革=レホルム(Reform)講演は、
じつに有意義なものでした。
一口に、植物療法といっても、
まさに、体、心、魂のバランスに影響する奥の深い自然療法です。
では 、どんなハーブエキス、どんな植物製剤が、
シルヒャー博士のおすすめか? 
それについても、近々、また紹介しますので、
毎日、必ず、このコラムを見ていてくださいね。


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2007年4月6日(金)

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