元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1708回
「身・魂・心」のエネルギーを高めよう

この数回、
「いのちの手帖」第3号に掲載させていただいた、
86歳の文壇の重鎮・安岡章太郎さんの
エッセイ「ぼんやりした不安」や、
五木寛之さんと帯津良一先生の養生対談集
「健康問答」についての感想を述べ、
また、ベルクソンやシュターナーといった西洋の哲学者や
トルストイやゲーテといった哲人作家の著書にも触れながら、
これからの「いのち学」のありようについて
ちょっと、ややこしい話を長々と書いてきました。

いかに、自分の納得できる処世学を自分のパワーで設計できるか?
このより高い精神性を求める心が、
ガンのような正体不明な難病をも
乗り越えるエネルギーが秘められていると、
人生の先達の知恵をたどりながら、
僕は、みなさんと一緒に考えたかったからです。

この長寿時代、情報過多時代だからこそ、
いまのマスメディアが犯しがちな、
短絡的思考法や扇情的発想法は禁物です。
というわけで、いい機会ですから、改めて、
身体性のみならず、霊魂性、精神性を高める
「攻めの養生法」の大切さについて、
じっくりと考えてみたいと思います。

帯津良一医師の提唱する、ホリスティック医学の真髄=
人間のいのち丸ごとのエネルギーを高める医療とは何か? 
なぜ、これからの究極の医学なのか? 
また患者が待望している「いのち学」なのか?――、
これについて頭の整理をしながら、
身体性のみならず、霊魂性、精神性を高める
「攻めの養生法」の大切さについて、
じっくりと考えて見ましょう。

霊魂性、精神性といっても、
別に、神がかりの治療法や哲学のすすめではありません。
古来から先見的な哲学者や科学者、宗教学者が
理性的に追求してきた、
本来の「いのち学」の系譜にあるものなのです。
別に、いまさら、難しい哲学の勉強を強要しませんが、
多くの患者さんが感じているように、
人間のいのちとは、複雑怪奇にして、
決して、近代西洋医学のいうように
「体」という物質性だけで出来ているわけではありません。
これは誰にでも納得できる話でしょう。

たとえば、古代ギリシャの哲学者・プラトンは
『フィレボス』(Philebus)という対話編で、
身体は空っぽの状態にあるから
満足感といった感情を受け取れない。
それを感じるのは魂であるとして、
身と魂がひとつになっている「いのちの状態」を
「エンピュシュコン・オン」
(魂を内部にもった存在者)といったそうです。

ですから、まず「身」と「魂」を喜ばすことが、
いのちのエネルギーを高めることになります。
これは、いまのいのちの時代にも通用する発想です。

ちなみに、ともすると、日本人は心魂といって、
「魂」と「心」=「感霊性」と
「精神性」を一緒くたに考えがちですが、
ギリシャの哲学やドイツの観念論では、
「魂」と「心」もはっきりわけで捉えています。
人間は、比較的高等生物といわれる
蜂などの膜翅類や鳥の仲間のように、
ただ本能的進化を遂げてきた生命体ではありません。
自分自身を(自我)を「心」という精神性で認識し、
宇宙・自然の外界に存在する、
より高次元の大いなる精神性(絶対神と考えるような)と
共鳴(エンパシー)することで
「身魂心の三位一体」の進化を続けてきた生命体である。
だからこそ「身・魂・心」のエネルギーを高めるべきなのだ――
と考えてみたら、どうでしょうか?
本来の「いのち学」のあり方が分かってくると思います。


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2007年5月1日(火)

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