元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1709回
再び「攻めの養生法」のすすめ

帯津良一医師の提唱する、ホリスティック医学の真髄=
人間のいのち丸ごとのエネルギーを高める医療とは何か? 
なぜ、これからの究極の医学なのか? 
また患者が待望している「いのち学」なのか?――、
これについて頭の整理をしながら、
身体性のみならず、霊魂性、精神性を高める
「攻めの養生法」の大切さについて、
じっくりと考えて見よう――。

人間は、比較的高等生物といわれる、
蜂などの膜翅類や鳥の仲間のように、
ただ本能的進化を遂げてきた生命体ではありません。
自分自身を(自我)を「心」という精神性で認識し、
宇宙・自然の外界に存在する、
より高次元の大いなる精神性(絶対神と考えるような)と
共鳴(エンパシー)することで
「身・魂・心の三位一体」の進化を続けてきた生命体であると
考えてみたら、
本来の「いのち学」のあり方が分かってくるのではないか?
という話の続きです。

僕の大雑把な考え方ですが、
帯津先生が提唱するホリスティック医学、
さらにフランスの哲学者・ベルクソンの
「生命の躍動=エラン・ビタールに基づく創造的進化論」や、
ドイツの思想家・シュタイナーの
「人智学」の考え方にも繋がる発想だと思います。

身体性つまり「身」みならず、感霊性ともいうべき「魂」と、
精神性ともいうべき「心」の「三位一体」で出来ている――と、
人間丸ごとをとらえておくと、
なんとも不可思議な「いのちの正体」も垣間見えてきませんか? 
ちょっと、大仰な話にもなりますが、
こうしたホリスティックな発想法が、医学界のみならず、
政治や教育、産業や環境の分野でも、
もう少し見直されれば、より高次元の可能性に満ちた
社会や人間形成ができるのではないかと思っています。

繰り返しますが、
いのちのエネルギーを高めるホリスティックな養生法とは、
「身」と「魂」を喜ばすだけでなく、
「身・魂・心」の丸ごとのエネルギーを高めることです。
人間としての当然の進化の道であり、
死という身体性の限界も超える
「いのち学」「人間らしい処世学」の
パワフルな発想法がここにあると思います。
誰しもが納得できる治療法を掴むことはもちろん、
悔いのない養生法や、
自分らしい人生観も設計できるだろうと、考えています。

僕たちの目指しているスローヘルス(温和主義)発想法とは、
この「身・魂・心」のエネルギーを
しなやかに高める考え方だと思ってください。
神頼み、病院任せ・・・といった
他人頼みの処世法から脱出しましょう。
そのために「身魂心」にやさしい養生を、日々心がけましょう。
食事、気功、散歩、整体、笑い、音楽、瞑想・・・
己に合った養生の知恵を愉しんで、
日々、あなたの周りの
「いのちのエネルギーの場」を高めましょう。
きっと、生きる勇気と希望がふつふつと湧き起こり、
心身にパワフルな『延命力』がみなぎってくるはずです。
「身・魂・心」=いのち丸ごとが、ぼんやりとしてだけでなく、
より鮮明に感受できるはずです

だからといって、人間は、なにやら霊媒師のように、四六時中、
心、魂の世界に埋没しているわけにはいきませんから、
「いつもは三次元、ときどき五次元を垣間見て養生に励む」・・・
これくらいの感じで
過ごすのが性に合っているのではないか? 
僕はそう思っています。

帯津先生はこういっています。
「これまでの養生は、身体が対象であった。(略)
病を未然に防ぎ、天寿をまっとうするといった、
やや消極的で守りの養生であった。
しかも、死をもって終われりである。これからの養生はちがう。
日々、命の場のエネルギーを高め続け、
死ぬ日を最高にもっていくのだ。
積極的で攻めの養生である」と。
五木寛之さんもこういっています。
「明日死ぬとわかっていてもするのが養生だ」と。
とても素晴らしい「いのちの金言」ですね。


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2007年5月2日(水)

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