元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1723回
「悪い世の中を生きる知恵」

病気になってからあわてて、
へぼな医師やおかしな薬に頼るのではなく、
日ごろからのからだに優しい養生が大切だ――、
病気でなくても、元気で長生き、元気で若生きするためにも、
「体を温める」「体にやさしい食事を続ける」「ストレスを溜めない」
といった温和療法=スローヘルスな生き方を見直そう――、
「ガン難民」や「患者漂流」に晒されるのはごめんだ――、
という話の続きです。

さらに、まえに紹介した
「患者漂流―もうあなたは病気になれない」
という新刊新書の警告ではありませんが、
「貧乏人は病院にかかれない」
「地方の人は病院にかかれない」
「高齢者やリハビリ患者は長期入院ができない」
この少子高齢化、さらに医療費財政の悪化による
医療制度改革で長期の入院や治療が打ち切られる――、
医療過誤、院内感染は蔓延する――、
こうした「患者漂流」化現象の中で、
具体的に、どうスローヘルスな健康法や
処世法を組み立てていけばよいのか?

その答えのヒントが、拙著
「ガン延命学新書」の中に書いてあります。
「第46則 邱永漢さんの「悪い世の中を生きる知恵」=
カギは医・食・財」という項目で、
邱永漢先生から30年もまえに教わった
まさに悪い世に中を元気に長生きする知恵なのです。
まだ熟読していない人のために、
抜粋紹介しておきましょう。

       *

●「第46則 邱永漢さんの「悪い世の中を生きる知恵」=
カギは医・食・財」

スローヘルスとは「健康法」といった
狭い意味のキーワードだけで使いません。
これからの長寿時代に役に立つ、
処世の知恵、生活の知恵としても役立てることが出来ます。

ちなみに、スローヘルスとは、
スウェーデンの植物学者・リンネの「自然は飛躍せず」
(Natura non facit saltum)=
自然はゆっくり、ゆったり、しなやかに変わるものだという
金言にちなんで命名した造語ですが、
僕の愛読書である、山本周五郎の長編小説「ながい坂」で、
主人公が「人間の一生は長い、一足とびに登るより、
一歩々々を大切にせよ」としみじみと語る箇所がありますが、
それに共通する処世術にも近い発想なのです。

また作家で実業家の邱永漢さんは
83歳を超えてますます起業意欲に燃える「お金の神様」ですが、
薬食同源を日々実践する「健康の神様」でもあります。
『食べて儲けて考えて』(昭和57年)という名著の中で、
自ら実践している邱さんらしい
「健康のための五つの法則」をあげています。
いまの時代にも、充分に通用する「いのちの金言」
となりますから、
元気に長生きの知恵として参考になるものです。

(1)1適度に不養生であること 
(2)適当に病気を持っていること 
(3)あまり薬を飲まないで、
  なるべくふだん食べる料理で調整すること 
(4)年をとってから、お金に困らないように、
  早くから老後の設計をしておくこと 
(5)中年以降になって事業に失敗しないこと・・・。

また、30年前の邱永漢さんの名著に
「悪い世の中を生きる知恵」がありますが、
この中で予言されているように、
どうやら医食財にわたって、
これからもロクな社会ではないでしょう。(略)


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2007年5月16日(水)

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