元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1888回
マクロビオティックはただの食事法にあらず

前回まで、神戸で、とてもスローヘルスで
へルシーな二人の先生に会ったという話を書きました。
一人は、ヒルデガルトという
ドイツの植物療法(フィトセラピー)の研究家で
ヒルデガルトフォーラムジャパン主催の講演の為に
来日したペーター・ゲルマンさんです。

もう一人は、「いのちの手帖」第4号にも
寄稿していただいた北摂総合病院國際内科医長で、
アメリカが帰りの83歳。
元気はつらつの中野次郎医師です。

どうも医師や治療師というと、最近は、
人情味がなく、患者を壊れた機械のように
ぞんざいに扱う人が増えていますが、
このお二人は人柄がやさしいだけでなく、
肌艶が子供のように綺麗で、会って話を聞いているだけで、
心安らぐといいますか、癒しに満ちた方なのです。

さて、翌日は、大阪で、さらに素晴らしい人に会いました。
僕が敬愛している正食協会の会長である、岡田定三さんです。
正食協会については、このコラムでも
何回か紹介したことがありますが、
大阪を拠点として
マクロビオティック玄米菜食法の普及を図る総本山です。
東京の日本CI協会が発行する
月刊「マクロビオティック」誌と双璧を為す
月刊「むすび」誌を発行しています。
関西や東海、中国、四国、九州に多くの読者がいるようですから、
みなさんの中にも愛読している方がいるかも知れません。

この団体と月刊誌の主宰者が、16歳のとき、
マクロビオティックの祖・桜沢如一氏に出会って以来、
師父と仰ぎ、30歳から
その啓蒙活動を続けておられるのが岡田定三さんなのです。

岡田さんは、ことしの月刊「むすび」誌・新年号の巻頭言を
以下のように飾っていました。

                 *

《むすびの原理を実生活に生かす》   岡田定三
(略)病名がどうであれ、
病気の根本原因はすべて食にあるということなのである。
分けすぎて真実から遠ざかり、
全てが分からなくなっているのが現代である。
この弊を除くのがマクロビオティックの基本原理である
東洋的な世界観である。(略)
頭の理解ではなく
体験を通した分かり方だから揺るぎがないのである」と。

              *

どうでしょうか? 
生き方、食生活、健康法、育児、環境、自然などなど、
温かく和やかに生きる知恵、
「身・魂・心」のいのち丸ごとを大切にする
ホリスティックな、いのちのヒントが、
たくさん詰まった哲学だと思いませんか?
興味のある人は、正食協会のHP※1
を覗いてみてください。

僕は、まだお会いしたことがなかったのですが、
ちょうど、元日本CI協会専務理事で、いまは
正食協会編集委員をしている花井陽光さんが行かれるというので、
一緒に、大阪の協会を訪問しました。
岡田さんはマクロビオティックをなさっているからでしょう、
予想していた通り、
72歳とは思えないほど、肌艶が子供のように綺麗で、
もちろん、話もじつに柔軟性があって素晴らしい方でした。
マクロビオティック食養生法を
ただ食事法、治療法と窮屈に狭めるのではなく、
これからの生活やいのち全体の哲学の
「最高判断力」として自由に応用しようという話を伺って、
僕は、とてもエンパシー(共感)して嬉しくなりました。


1 http://www.macrobiotic.gr.jp/musubi/contents/index.html


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2007年10月28日(日)

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