元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1889回
マクロビオティックは「最高の生命判断力」

大阪の正食協会で
会長の岡田定三さんとお会いした話の続きです。
72歳とは思えないほど、肌艶が子供のように綺麗で、
もちろん、話もじつに柔軟性があって素晴らしい方でした。
マクロビオティック食養生法を
ただ食事法、治療法と窮屈に狭めるのではなく、
これからの生活やいのち全体の哲学の
「最高判断力」として自由に応用しようという話を伺って、
僕は、とてもエンパシー(共感)して嬉しくなりました。

「せっかく、東京から関根さんが来るのだから、
1時間ほど対談形式で話をしてください。
正食協会の『むすび』誌に掲載します」
という申し出もあり、僕のスローヘルスの考え方を話し、
また、岡田さんのじつに柔軟で、実生活に即した
マクロビオティック哲学のご高説を聞いたわけです。
詳しくは、いずれ「むすび」誌に載るはずですから、
機会があれば読んでみてください。

岡田さんとの話の中で、
とくに感銘したのは、マクロビオティック玄米菜食法が、
最近、若い女性を通じて共感者を増やしているが、
ただ食事法や治療法として、堅苦しく考えるのではなく、
これからの自然なライフスタイルを創造する
大いなる「いのちの哲学」として応用することが大切だ――、
という、ホリスティックな発想でした。

「マクロビオティックは料理を通じて食を変える、
生活スタイルを変えてもらうわけですから、
そんなことをやれる場というのは、
マクロビオティック以外にはおそらくそうないと思います。
まして基本的な「食べる」という
いのちにつながるところを、
料理を通じて変えて、その結果として、
体が変わった、意識が変わった、家庭の状況が変わってきたと、
いろんな変化が目に見えて起こってきます。

そうすると、単に病気が治るとかの次元の問題ではなくて、
生活そのものの中で変化が感じられるわけですから、
宙に浮いたものではなくて、
非常に地に足のついた変わり方ということで、
一方ではかなり手ごたえを感じています。」

どうでしょうか? さすが始祖・桜沢如一さんを師として、
半世紀、マクロビオティックを実践し、普及を目指してきた人です。
マクロをただ食品販売の道具としたり、
病気治しの手立てとして、
健康秘儀、修業秘儀のようにしてしまう
偏狭な傾向に警告を鳴らしているわけです。
本来、マクロビオティックMacrobiotic(とは、
その字義の通り、macro(マクロ=大きい、長い)+
bio(バイオ=生命)+tic(ティック=術・学)の
3つの言葉からなる造語です。
意味は「大なる視野で生命を見る理論と方法」です。

さらに、いま、デトックスだ、ロハスだといって、
健康美容嗜好の蔓延とともに、マドンナやトムクルーズといった
欧米のセレブが実践している先端的な健康美用法として
日本で生まれたマクロビオティック玄米菜食法が、
再評価されているわけですが、
といって、肉や魚は食べてはいけない、
玄米で難病を直そう・・・といった偏狭なことばかりを強調して
修業をさせられると、
本来の自然で大らかな人間のいのちには、
うまく働かない結果にもなるものなのです。
いかに「大いなる生命の哲学」=マクロビオティックを
日々の生活に応用して楽しむか?
このあたりで、岡田さんとはエンパシー(共感)し、
大いに話が弾んだわけです。


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2007年10月29日(月)

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