元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1958回
ガン切らずに延命10年目(2)

ありがたいことに、
ことし、食道ガンを宣告されてから10年目を迎えた――、

ガンとは上手に折り合う、
ガンとは仲良く共生する、
ガンは治す(なおす)ではなく、治める(おさめる)、
と、じっくりと構える心得を持って、
ガンと『同行二人』でいこう、
これがガン延命法のヒケツだ――、

寿命がくるまで、いかに免疫力、気力体力を高めていくか?
ここに集中して、食事や漢方による生命エネルギーアップの
養生を繰り返して、人生をソフトランディングしていく。
ガン切らずに10年の延命力の秘密は、
「ガンにもありがとう」
「すべてにありがとう」という気持ちで続ける、
こうしたスローヘルス養生法にあると、感謝している――、
という話の続きです。

ちなみに「すべてにありがとう」という話は、
「いのちの手帖」創刊号の
エッセイ特集のひとつに取り上げたテーマで、
80歳を超えて病気知らずで元気に過ごしている方や、
手術後、食事療法などで上手にガン延命を果たしている
患者さんのエッセイなどを特集したものでした。
僕もこの中で「数奇なる体験は、運命の授かりもの」
と題する原稿を掲載しました。
いま、「いのちの手帖」創刊号を
読んでみたいという読者が殺到しているのですが、
残念ながら売り切れでお手元に届けられませんので、
そのときの僕の「ガン切らずに延命」の
エッセイを再録しますので、
ぜひ、新たに患者になってしまった方も読んでみてください。

          *

●すべてにありがとう
「数奇なる体験は、運命の授かりもの」   関根 進

ガンと宣告されると、誰しもが
「頭の中が真っ白になる」ほどの衝撃を受けるものです。
まわりの友人や家族も大慌てします。
それほど、「ガンは怖い不治の病」だと、
ただただ、妄信されているところがあります。
僕にも笑うに笑えない
「ガンの泣き笑い体験」がたくさんありました。
東京スポーツという夕刊紙の日刊連載コラムで、
わが身を「仏様」にされて、あの世に送られていた――と
いう話を書いたことがあります。
タイトルは《ガンはあきらめない!
「切らずに治る」こともある》というものでした。

            *

「あなたは、すでにガンで亡くなったと思われていたのですよ。
すみません」
開口一番、“わが身をお陀仏”にされて
面食らったことがあります。
昔、亡父が群馬県の前橋という町で、
10年ほど女学校を経営していたことがあるのですが、
その学校の100周年史の編纂のために、
父親の足跡を調べに東京までやって来た、
中年の教師の言葉がこれでした。

じつは、筆者は、7年前に食道ガンを患い、
「手術をしないで病院を逃げ出した」という、
ちょっと風変わりなガン闘病記の本
「母はボケ、俺はガン」(日経BP社)】を書いたことがあるので、
おそらく田舎町では、理事長の息子は、
よほど悪質なガンだったに違いない、
すぐに死んだようだと噂が流れていたらしいのです。
ことほどさようで、
ガンには「宣告即=死」という不治のイメージがつきまといます。
たしかに、ガンと聞いて、有難いことに、
「きっとよくなるよ」
「頑張れ」と励ましてくれる見舞い客がたくさんきてくれました。
しかし、その裏では
「可哀想にあいつも、とうとうお陀仏か!」
という噂が巡り巡って僕の耳元にはよく流れてきたのも事実です。

           *

続きは、また明日。


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2008年1月6日(日)

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