元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1957回
ガン切らずに延命10年目(1)

ありがたいことですが、
ことし、食道ガンを宣告されてから10年目を迎えました。
ガンと宣告されれば誰しもがショックのあまりに
頭の中が真っ白になります。
しかし、10年一昔といいますか、ガンも昔のように、
細菌感染にも似た不治の魔病と恐れられるのではなく、
突然、人体を老化させるいわば「突発性老化病」として、
患者も考える傾向が広まってきましたので、
「ガンはただ手術で切り取ったり、
化学劇薬で叩き殺したりするだけで済むものなのか?」
こうした疑問を持つ患者さんが増えてきました。
とくに、2年、3年、5年、さらに僕のように
10年もガンをなだめすかしながら延命している患者には、
比較的によく理解できるガンに対する考え方だと思います。

ところが、大学病院では、
いまだにガンというと外科治療主流です。
「ガン宣告即手術至上主義」ですから、
よほど、手に負えない末期の症状、
また白血病のような血液ガンは別として、
どの医師も「ガンは手術が標準治療だ。
ガンは切れば完治します。簡単ですよ」と患者を説得します。

もちろん、ガン腫瘍や周辺リンパなどを
えぐり取れば、ガンはなくなるはず・・・とは、
誰にでも理解できそうですが、これが人体生命の不思議な所以で、
さらにガンは血液やリンパ液などを通じて、
全身に浸潤するわけですから、
単純に「機械の部品交換」のようには参りません。
「切り取ったり、部品交換すれば完治する」
と考えることは早計だと、長くガンと付き合い、
とくに再発や転移の危機に見舞われた患者さんなら、
たちまち、こうしたことが分かってくることわけです。
ましてや、手術は他の臓器や器官にもダメージをもたらしますし、
化学劇薬の全身に及ぼす副作用は計り知れない
後遺症も併発します。
よほど、生れ乍らにして
強靭な体力を持っている人なら別でしょうが、
とくに中高年患者の多いガンですから、
大抵が「ガンそのものではなく、強烈なガン治療で体が衰弱する」
「治療でいのちを縮める」ケースも多くなります。

初回に手術して病巣を切り取ったり、
僕のように化学劇薬で腫瘍を寛解させたとしても
ガンは免疫力がさがったり、
風邪を引いたりして病弱の状態になると
必ずと言っていいほど、血液やリンパを通じて、
その臓器ばかりか、他臓器にも原発、再発をしてきます。
ですから、大学病院の外科医がいうような
「ガン!一発完治」という発想は、多くの患者から見れば、
ちょっとおかしいぞ!と、
最近は多くの患者さんが気づいてきたわけです。
僕のガン友だちにも、手術、再手術、そして
化学劇薬の連続投与で、
気丈に闘病してきた人はたくさん居ましたが、
大抵が、数年、激しい治療後遺症の苦痛の中で、
「燃え尽きる」人がたくさんでました。

ですから、僕のところにガン相談に来る患者さんにも、
あわてずあせらずに、
次のように考えましょうと申し上げています。
ガンとは上手に折り合う、
ガンとは仲良く共生する、
ガンは治す(なおす)ではなく、治める(おさめる)――、
と、じっくりと構える心得をつけていただきたい
といっております。
僕は、最近はガンと『同行二人』という考え方が
ガン延命法にはよいと思っています。
寿命がくるまで、いかに免疫力、気力体力を高めていくか?
ここに集中して、食事や漢方による生命エネルギーアップの
養生を繰り返して、人生をソフトランディングしていく。
ガン切らずに10年の延命力の秘密は、
「ガンにもありがとう」「すべてにありがとう」
という気持ちで続ける、
こうしたスローヘルス養生法にあると、
感謝しているわけです。


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2008年1月5日(土)

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