元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1966
免疫力=延命力

ガンを上手になだめるのは薬ばかりではないようです。
メスや化学劇薬に頼りすぎれば、
ガンどころか隣の臓器も傷つけられて、
なだめるどころか、
再発してしまう危険を秘めています。

そのために、食事法や呼吸法や漢方によって、
まさにスローヘルスに免疫力をたかめて、ガンと折り合う――、
僕流にいえばガンと仲良く「同行二人」で過ごしていくことが、
ガン延命力を高める、じつに素直な近道だと思います。

よく、ガンを恐れてはいけないといいますか、
「ガン手術を恐れてはいけない」
「ガンなんて再発したらまた切ればよい」と
まるで、昔の武士道のような決死の覚悟を決めている患者さん、
(とくに男性)が多いのですが、
これからは考え物だと思います。
よほど頑強な臓器をたくさん持っている人、
また、ふんだんに治療にお金をかけられる人なら別でしょうが、
長く長く延命していこうと考えたら、
こんなハラキリまがいのガン対処法は、
とくに、この長寿難病と医療不信が交錯する時代には、
時代遅れになってきたと、
僕は「ガン切らずに延命10年目」の経験から、
ますます、そう思っているわけです。

この冬に流行っているインフルエンザにしても、
ウイルスは動物とも鉱物とも正体のつかめない代物で、
なかなか対応できるワクチンがないわけで、
やはり免疫力を高める養生も大切だと、
しきりといわれるようになりました。

このコラムではなんども書いていますが、
とくにガンは切り傷とも細菌病とも違う、
いわば、人間の寿命を襲う「突発性老化病」です。
ですから、切ったり叩いたりする対処療法が主軸ではなく、
老化を防ぐ、もう少し分かりやすくいえば、
アンチエイジングのための
「免疫力」を高めることが基本なのです。
熱力学の第二の法則に、
エントロピーの法則というのがあります。
高校の物理学で聞いた事があるでしょう。
これも分かりやすくいえば、
物体のエネルギーは必ず「劣化するという法則」です。
たとえば、水を沸かせばエネルギーが上って、
温かくなりお湯となりますが、そのまま放っておけば、
エネルギーはドンドン劣化して、水になってしまう。
いわば、人間のいのちも
誕生してエネルギーを挙げて育って行くが、
やがて、劣化して(エントロピーを増大させて)死ぬ――、
このエネルギー劣化の法則にしたがって
寿命が尽きるということになります。

ところが、いのちというものは不思議なもので、
反エントロピー効果を上げると、
エネルギーがトキメイて躍動、蘇生するものなのです。
あなたも、元気をなくしたとき、
吉報を聞いたり、笑ったりすると
突然、人生が明るくなった経験があるでしょう。
この仮説を唱えたのが、
20世紀初頭の哲学者・アンリ・ベルクソンで
これを「生命の躍動」による創造的進化と呼んだのです。
そんなアホなという人もいるでしょうが、
たとえば、笑いはガン細胞を抑える
NK細胞(ナチュラルキラー)を増やすとか、
血液の流れが活発になり脳が活性化する、
また、多くの眠っている遺伝子が目を覚ます・・・
などなどいろいろな研究も活発です。

ただ気分転換やストレス発散が、
病気に効果があるというお呪いみたいな話ではなく,
笑う、歌う、本を読む、物を書く・・・といった精神的作業が、
反エントロピー効果を上げる、
つまり、蘇生のエネルギーをもたらすと精神学説が、
またぞろ、21世紀の今、
見直されているといっていいと思います。
つまり、ガンは心身を統合する
ホリスティック療法で対処すべき時代なのです。


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2008年1月14日(月)

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