元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2053回
いのちの「正食革命」

「偽食から正食へ!」・・・
わが身を守る「いのちの要諦」は、以下の3か条だ――、
「3つの心構え」を忘れずに実践していきましょう。
(1)しなやかな「食のネットワーク」を作る
(2)しなやかな「食のライフライン」を作る
(3)しなやかな「食のバトンタッチ」を作る
とくに、ただ食生活の堕落を
他人事のように笑っているのではなく、
この食品汚染の時代、長寿難病時代を生き抜くには、
患者に限らず、健常者も、普段から
有機農園や自然食品店とも仲良く情報交換出来るように
ライフライン作りに気を配っていこう――、
と、このコラムではなんどか書いてきましたが、
食品輸入依存や環境破壊といった問題も合わせて、
心ある生産者の多くの人たちが、
「いのちの源」の改革に腐心しているようです。

先日も、僕が親しくしている
和歌山県田辺市の元県会議員の馬頭哲弥さんから
力強いメッセージが届きました。
いまは「日本農林水産学研・北斗の会」(FAX 0739-22-5444)
というNPO法人の理事長をされているのですが、
減反政策で「放置され原野になりかけた農地」を回復させ
「誰でも農業を自由に営み、楽しく健康で長命を
保てるシステムが法や制度で必要」だ、
これぞ「日本の環境問題は半分以上解決するだけでなく、
(略)若い失業者も減少」させる「一石百鳥」の効果だ
として、農林水産改革の新運動を展開しているのです。
減反とは、1970年代から続いている
国や地方自治体による農家に対する
コメの作付け面積の強制制限措置ですが、
大きな曲がり角を迎えているといえるでしょう。
生産者だけでなく、僕たち消費者にも問われている
いのちの大問題です。

僕たちのスローヘルス研究会の賛同者の
有機農園からも、実際の動きが出ています。
群馬・藤岡の「古代米・有機栽培」の
浦部農園のホームページ注1を空ければ、
「いのちを養う豆の力――
有機大豆を始めました」
というグッド・メッセージが飛び込んできます。
いま、国産大豆は国内流通量の1%だそうで、
あえて困難な品種に挑戦。
幻といわれる「3品種の有機大豆在来種」を
栽培し販売するというのです。
「味、香り、こくともに
改良品種とは比較にならないおいしさをもつ」
もので、豆腐や納豆作りの現場からも
待ち望まれているというのです。

やはり、スローヘルス研究会のメンバーで、
「ついのすみか・研究会」2の花井陽光さんは、
いま「地産地消・生産者訪問ガイド」
という本の製作を始めていますが、
正食協会の月刊誌「むすび」1 の連載エッセイなどを通じて、
米の減反や過疎地域の増加、
食料自給率の低迷による食の輸入依存度の上昇など
の矛盾も明らかにし、
食糧輸入政策に依存した、
いまの「食育行政」に疑問を呈しています。
日本と日本人にもっともあった、
マクロビオティック食養生法の始祖であり
「食育」という言葉の生みの親である
石塚左玄の「身土不二の原則」の普及に努めています。

いま食料・環境政策までが政争の具と化し、
政治、経済ばかりか、いのちの行く末も
不透明の中に僕たちはいますが、
まさに身土不二の地べたからの「いのちの正食革命」
が、ひたひたと始まっているのです。


1 http://www3.ocn.ne.jp/~oriza/
2 http://tsuinosumika.blog113.fc2.com/blog-category-0.html


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2008年4月10日(木)

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