元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2073回
ガンは宿命、癒しは運命

十年一昔――、僕の「ガン切らずに延命10年」を
振り返ってみると、紆余曲折ありましたが、
まさに「ピンチをチャンス」に変えての
運と縁に恵まれた賜物だったと思います。

なにか悟りきったように
「運」だ、「縁」だ・・・というと、
あんたは本当に非科学的な頭の持ち主だナアと
笑う人もいるでしょうが、ガンにかぎりませんが、
原因不明の慢性病を長く患っている人なら分かるとおり、
いくら新聞やテレビで、
現代医学の進歩は目覚しいなどと喧伝されても、
いや、西洋医学っていわれるほど科学的ではないし、
難病の正体も、難病の治療法も、
ほとんど解明されていないのだ・・・ということが
身にしみて分かってくるものなのです。

だからといって、ここで患者があきらめたら、
せっかくの人生、かけがえのない人生を
だいなしにしてしまいます。
というわけで、このコラムでもなんども書いていますように、
「3つのA」=「あわてない、あきらない、あきらめない」を
しっかり頭に入れて、自らの体は自分で守る――、
大病院の治療のほかに、日々の養生法に工夫を凝らし、
悪運などをはらい飛ばす、
エネルギーを心身に満たすことが大切なわけです。

僕は、10年前に、ガン病棟にノートパソコンを
持ち込んで「母はボケ、俺はガン」という
「いかにしてガンのむごい手術をやめたか?
いかに退院後はガンに負けない体質改善養生法を
身につけていったか?」という同時進行ドラマの
闘病記を書き下ろしたことはまえにも書きました。

そして、放射線や抗ガン剤の後遺症と闘いながら
1年後に、続いて書き下ろした闘病記が
「ガンは宿命癒しは運命」というタイトルの本でした。
ガンは「不治の宿命病」のように言われているが、
気持ちを取り直して、心身のエネルギーを高めるような
癒しの養生法を持続していけば、
なんとか「運命なんか切り開ける」という、
僕なりに「スローヘルスな養生法」で
ガンを乗り越えていこうと決意をかためた内容でした。
よく「火事場の馬鹿力」という諺があります。
人間、気持ちを確かに持って、希望の灯を高く上げると、
不思議と生命力のエネルギーがあがってくるものです。
「希望こそ良薬 あきらめは毒薬」なんですね。

とくに、僕の10年前は、どん底でした。
「母はボケ、俺はガン」という本のタイトルどおり、
当時のわが家は、僕のガンだけでなく、
80歳の母親が脳梗塞からくる認知症、
いや、その頃は痴呆症とよばれていたのですが、
ボケ老人となってしまったからです。
カミサンは、夫と姑の病院を駆けずり回るという
まさに「運」に見放されたような境遇に落とされたわけです。

もちろん、僕自身、58歳でしたから,
「まだ、やりのこした仕事がたくさんある」という気概が、
あきらめない闘病のエネルギーとなったわけですが、
「この老母より先に死ぬわけにはいかないのだ」という気持ちが
「宿命」を呑み込んで「運命」を切り開こう・・・、
という決意を強めさせたのだと思います。

拙著「ガンは宿命癒しは運命―闘って克つ新・夫婦養生訓」は、
ガンは「あわてない、あせらない、あきらめない」=
「3つのA」を同時進行のドキュメントとして
書き下ろした本ですから、
興味のある人は再読して、参考にしてみてください。


←前回記事へ

2008年4月30日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ