元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2108回
日本人らしい「健康と平和」について

近代100年に積み重ねてきた、
日本と日本人の「病弱体質」を治すにはどうすればよいか?
というわけで、このコラムでは、
マクロビオティック=「偉大なる生命の営み」に基づく、
明治の軍医・石塚左玄や、食養指導者の
桜沢如一によって体系化された日本人らしい食思想の見直しに
ついて書いてきました。

一人一人の「健康と幸福」の基本から発想し、
「家族の健康と幸福」、「地域の友好」、
「民族間、国々の自由と平和」と発展させた、
人間らしく、日本人らしい身土不二
(心身と環境は分かちがたい)思想――
いま為政者たるものは、ここに立脚して
「長寿病弱国」の抜本策を立案するときを迎えています。
今の為政者=政治家や役人の発言を聞いていると、
「年金」についても、「税金」についても、
はたまた「食料」「資源」はたまた「環境」についても、
ただバラバラに欧米の施策を
つまみ食いして並べ立てているだけであることに、
僕たちは、いっそうの不安感を抱くわけです。
日本人らしい本来の「健康と平和」とは?
日本人の心身を育む土台は何だったか?
為政者たるものが、ここに気づいて、
発想施策を長期的に立てるべきときがいまでしょう。

ま、ガン患者の僕が、あまり偉そうなことをいっても
聞く耳を持たぬ人も出てくるわけで、
では、日本人らしい本来の「健康と平和」とは何か?
長寿病弱国を治す根本的な処方策は何か?

これについては、マクロビオティックの始祖である
桜沢如一が「真の健康=第七条件」としてあげています
健康と正義の最高判断力を達成さする7か条というわけですが、
ちょうど、7月1日に発売される
「いのちの手帖」第5号に、桜沢如一の弟子であり、
正食協会の岡田定三会長が寄稿され、
「健康と平和――いま正食による“内なる改革”が起こっている」
と題して、
これから日本人と日本が見直すべき、
「健康と平和」の七つの原理と、その「自己診断法」について
分かりやすく解説してくださったので、
発売されたら是非、読んで見てください。
さわりを少し紹介しておきます。

1、 ご飯がおいしい
2、 よく眠れる
3、 決して疲れない
4、 物忘れしない
5、 けっして怒らない
6、 行動も思考もすべてスマート
7、 嘘をつかない

こうした、とても身近な習慣を基準にして自己管理をし、
社会全体の向上を目指すというものです。
詳しくは「いのちの手帖」第5号を楽しみに。
長寿難病体質を治す施策、
いや処方箋とは借り物ではいけない。
アメリカの経済思想や
ヨーロッパの環境思想から「やって来る」ものではなく、
ほんとうは、僕たち一人一人の身の回りにある――ということを、
マクロビオティックは教えてくれているのだと思います。
「生命在脚下」「食は命を作る」です。

ちなみに「王の奇跡」(マルク・ブロック著)といった
為政者研究の歴史大著を読んでみれば、
欧州の歴代為政者たる王には、絶えず、
「病気治しの能力」が期待されていたと書かれています。
いまの為政者も「隗より始めよ」です。
まず、自らの食生活、健康生活を改めて、
それから大言を吐くべきでしょうね。


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2008年6月4日(水)

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