旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第5回
会社の出張で貯めたマイル
本当はいったい誰のもの?

サラリーマンが出張するときの飛行機代は、
当然ですが会社持ちです。
では、そのときに貯めたマイルは、
いったい誰のものになるのでしょうか。
マイレージサービスが日本に普及してずいぶん経ちますが、
出張ほどオイシイ貯め方もないでしょう。
もう何度も経費で出張し、
マイルを貯めている方もいると思いますが、
今さら、貯めたマイルは会社のものです、
と言われたらどうしますか?

でも、安心してください。
欧米などの長距路線を社員がひんぱんに使う有名商社などでは、
社員のマイルを管理しているところもあります。
しかし、一般の企業や中小企業の場合は、
出張した本人のものになっているのが実情です。
その理由のひとつは、マイレージサービスが基本的に
個人を対象にしたサービスだからです。
法人での入会は基本的にできません。
それに、マイレージはあくまで航空会社が実施している
サービスのひとつに過ぎず、
強制的に入会しなければならないものではありません。
高い経費を使ってファーストクラスに乗ったりすると
問題ですが、エコノミークラスのそれも安い運賃で貯めるなら、
いいのではないでしょうか。

会社の経費で貯めたマイルを使って、
有給休暇をとって海外に遊びに行く。
そんな社員を苦々しく思う経営者のお気持ちも分かりますが、
強制的に入らなければならないサービスではない以上、
問題ないといえるわけです。
ただ、そこには人としての感情がありますから、
無料航空券で旅行するサラリーマンの方は、
自費で行っているように見せるくらいの配慮は
必要かも知れませんね。

ただ、同じ出張でも公務員の場合は別でしょう。
公務員の出張経費は税金ですから。
税金を使って貯めたマイルを使って旅行するとなると、
問題ですよね。
その点は、マイレージのグレーゾーンといえる部分なのです。
ま、一般の企業の方には関係ないですが。


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