旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第106回
ファミリーこそ、国内のパックを活用

海外とは違って、国内旅行はパッケージツアーが健闘しています。
昨年から今年にかけての沖縄ブームも、
現地のイメージアップと合わせ、旅費の低下が貢献しています。
首都圏や関西圏から行く場合、時期によっては1泊2日で1人当り、
2万円そこそこで飛行機とホテルが付いているわけだからすごい。
その2万円強の内訳がまた驚く。沖縄といえば、普通運賃なら
飛行機代だけで往復6万円を超える。
「超割」や「バーゲンフェア」など、2か月前に
予約しなければいけない超破格の運賃でさえ往復2万円強。
同じ値段でホテルまで付いているのです。
しかも、けっこうギリギリまで予約が取れます。
実際には、航空会社やホテル(旅館)の「協力」によって、
そんな激安ツアーが誕生しているわけですが、
個人で手配しようと思っても、そこまで安く上げるのは無理。

欧米に比べると、日本のホテルや旅館は家族連れに不親切。
それは、従業員たちの「気持ち」の問題云々の話ではなく、
たとえばベビーシッターやキッズプログラム、子供の遊戯施設など、
設備や具体的なサービスが足りないという意味でです。
しかし、そこまで値段が安いと、出費をなるべく減らしたい昨今、
海外から国内旅行に気持ちが傾くファミリーが多いのも分かります。
延泊して長期にはしない、便や宿泊先は決められたものでいい。
そんな贅沢を言わない旅行なら、国内の格安ツアーでも
そこそこ満足できるかもしれません。

夏休み、冬休み、春休み、ゴールデンウィークと、
長い休みの度ごとに、どこかへ連れて行って、と子供に言われ、
意外に回数を減らせないのがファミリー旅行。それに、
子供はすぐに大きくなってしまいますから、思い出作りは今のうち。
自分が子供の頃を振り返ってみても、
物を買ってもらったことより、
家族で行った旅行の方がより鮮明に覚えている気がします。
知恵を絞って、なるべく多く旅行に出かけたいものです。


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