旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第171回
巨大空港で乗り遅れないように

巨大な空港で迷子になり、
危うく飛行機に乗り遅れそうになった。
飛行機の出発を待たせて、迷惑をかけた。
あるいは、実際に乗り遅れてしまった。
そんな経験はないでしょうか。
ロンドンのヒースロー空港、
パリのシャルル・ド・ゴール空港、
ニューヨークのジョンF.ケネディ空港。
世界には、成田空港や関西空港とは、
比べ物にならない巨大な空港があります。
こうした空港で、出発便を待っているときに、
出発ゲートまでの距離感を、
成田や関空のような「小空港」と同じイメージで
とらえていると乗り遅れるハメになるかもしれません。

距離感だけではありません。
巨大空港は機能性に難がある所も少なくありません。
ヒースロー空港には、ターミナルが4つありますが、
必要に応じて継ぎ足す形で増設されている。
最初の建設当時、今ほど飛行機の便数が増えるとは
予想できなかったのかもしれませんが。
やたらに長い通路も多いです。

乗り継ぎ客にとっては、航空会社の配置も非効率。
JAL、全日空、ヴァージン航空の日本からの直行便は
ターミナル3に着きますが、
このターミナルは長距離国際線専用です。
ヨーロッパ各地に乗り継ぐ際に、
他のターミナルに移動することになる。
利用客の多さは世界一のレベルで、
そのうち乗り継ぎ客も相当数に上る。
にもかかわらずトランジットの不便さは一向に改善されない。
ターミナルを移動するとなれば、
乗り遅れのリスクも当然、増えます。

パリのシャルル・ド・ゴール空港は、
近未来的なデザインで見栄えがしますが、
デザインを重視し過ぎた感も否めない。
ターミナル1は上階が到着、下階が出発と、
一般の空港とは逆の造りになっており、
ちょっと利用者泣かせといえます。
ただ、ターミナル2は大きい割には、
ターミナル1よりは使いやすいですが。

ニューヨークのケネディ空港は、
とにかく混雑している。
ターミナル内に人があふれているのに加え、
空港付近では飛行機もあふれている。
管制塔から離陸の許可がなかなか出ず、
1時間も上空を旋回するというケースもザラ。
旋回している間に燃料切れになり、
墜落した飛行機があったのも、
確かこの空港だったと思います。
ただし、午前中は人も飛行機も少ない。
私の場合、成田からケネディ空港へ行く場合、
なるべく全日空のNH10便を使うようにしています。
同社が加入しているスターアライアンス系で
マイレージを貯めているのも理由のひとつですが、
これが成田から現地に最も早く着けるフライトで、
しかも空港が混雑していない午前中に着くからです。

巨大空港を使うことになったら、
ちょっとした工夫と心がけが必要です。


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