旅行記者・緒方信一郎さんの
読んでトクする旅の話

第184回
ニースで初めて実感できたITの可能性

IT社会と呼ばれるようになって、
かなり時間が経ちました。
もうそれがどういう社会なのかを
実感されている方は多いのかもしれませんが、
私はつい最近、初めてそれが持つ可能性を、
感覚として理解できました。
たとえば、このHIQのような記事を
インターネットを通じて不特定多数の人が読む。
それも確かにIT技術の恩恵かもしれませんが、
そういうものとは、次元まったくが違うのです。

2月の上旬にフランスのニースに行きました。
IT関連企業の取材のためです。
飛行機やホテルなどの予約システムを構築し、
それを旅行会社に利用してもらう。
一言でいえば、そういう企業のひとつ、
アマデウス社のマーケティングセンターが、
ニースにあり、そこを取材しに行ったわけです。

取材とはいっても、その中身は、
ほとんど「授業」でした。
アマデウス社の、各部門のプロフェッショナルが、
各分野の最新の技術やノウハウを話す。
IT後進国と言われる日本ですが、
旅行業界もその例に漏れません。
たとえば、日本の旅行関連会社には、
航空券からホテルの予約、
鉄道、レンタカー、さらには海外旅行傷害保険まで、
まとめて予約できるウェブサイトは、
基本的に存在しませんし、そういうものを
考案して売ろうとしているところもない。
JRのウェブサイトなど、アマデウス社からすれば、
旧石器時代のシロモノに見えるかもしれません。
大企業がそんな調子だと、
一般にITの概念が普及しないのも
当然かもしれません。
感覚的、直感的なものを表現するのは難しいですが、
ITの概念について触れてみましょう。


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