第64回
ストアコンセプトの実際 その9
106日前 顕在対象顧客数+潜在対象顧客数=商圏の大きさ

汗と忍耐の一週間の調査で得た結果は
驚くべき結果でした。
店舗物件側の店前通行量は平均25000人
道路反対側は12000人
計37000人を数えました。
土曜日両側で20000人、日曜日は15000人です。
大手のカフェチェーンが計測したより
平日で7000人も増えています。

これは大手チェーンの計測時間が
午後9時までだったのに対し、
松井さん達は夜11時まで行った事が大きな要因です。
ポイントは2つありました。
1つは店舗側の通行量25000人に対し、
反対側の歩道の12000人の内
どの位の人達が利用してくれるかです。
2つ目は日祭日の15000人は
どの位平日に較べて売上が低下するかです。

1つ目のポイントについては
次の様に芝さんは分析しました。
店舗予定地前の道路は6m巾の2車線の道路で、
駅寄りに信号機のない横断歩道があり、
店舗と視認出来れば容易に店舗の方に亘れる。
しかもこの道路は日常的に
多くの人が利用する生活道路であるので
12000人の内50%以上は
店舗側の通行量に加える事は無理ない判断であり、
25000人+6000人=31000人が対象来客数と考えて良い。

日曜日は店舗側10000人、反対側5000人だったが
平日と同じ理論とすると10000人+2500人=12500人となり、
セルフサービスカフェが成立する条件を満たしている為、
日祭日は営業時間を短縮すれば営業可能と判断出来る。

松井さんはこの分析結果にホッとしました。
そしてさすが大手のチェーン店の分析は
正しかったと感心したのです。
セルフサービスカフェの場合、
出店して良いかの一番の判断は
こうした現実に数える事が出来る
「顕在対象顧客数」の数値が大きなポイントとなります。


『良い立地の店舗賃貸条件は高い、
高い保証金は商売への保証金と同じである』


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