第83回
商品コンセプトはこう創る その13
90日前 セットメニューはタブーがセルフカフェ
      その教訓はマクドナルドにあった

代金先払い、商品はテーブルへ届け、下げも店側で行う。
このコンセプトは、
セルフサービスカフェではほとんど見られません。
唯一、大阪のアラブ珈琲の直営店
「カルディーズクラブ」で成功しています。
しかし、この方法なら少々難しいフードメニューも、
もう少し手間をかけたデザートメニューも
提供する事が出来ます。

客単価の構築もスターバックスの
「コーヒーメニュー+サンドイッチメニュー」
の最高価格である700円台を超えて
1000円に近づける事も可能になります。

松井さんの店は昼はセルフサービスの店、
夜はセルフサービスのオーセンティックカフェです。
昼で1000円近いメニューがあれば
夜のメニュー構成も最高で
1500〜1800円の商品を創る事が可能になります。
1000円に近づける為にどのような商品を創り出すか、
松井さんは考えました。

一つの方法はスターバックス、
エクセルシオールカフェの様に
付加価値の高い単品メニューを開発し、
ドリンクメニューと組み合わせる方法です。
もう一つは今までタブーとされた
セットメニューを導入する事です。
セットメニューがタブーとされた理由は
マクドナルドの教訓があるのです。

「ハンバーガー+ドリンク+サイドメニュー=2.5品」
で成功したマクドナルドは
売上が行き詰った時、
サンキューセット(390円)と云う商品を出しました。

客単価は650円から500円に減少しました。
その為に来客数を50%以上増やす必要がありました。
一度セットメニューを導入したら後には戻れない。
「安売りセット」を続けないと
売上が低下してしまうのです。
ドトールコーヒーショップは創業以来
このタブーを犯していませんでした。


『禁じ手は2回はつかえない
禁じ手は1回で全てを満足させる為に使うべき』


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