第84回
商品コンセプトはこう創る その14
90日前 “ハイティ”はセルフカフェ最強フードメニューだ

値引きが明確に見えてしまう在来型のセットメニューは、
販売数が飛躍的に伸びないと粗利益高は増えません。
一度そのセットメニューの手を使えば、
ずうっとその手を使わなければなりません。
では、どう1000円の商品を創ったら良いのでしょうか。
松井さんは悩みました。

悩むとすぐ芝さんの顔が浮かんできます。
松井さん、芝さんに素直に相談しました。
残された日は90日しかないからです。
芝さんは客単価の考え方を
次の公式を用いて説明してくれました。

が客単価の公式です。
客単価を上げるには
1ヶ当りの商品の平均値を上げるか、
1人当りの商品買い上げ点数を増やす。
この2つの方法で上がるのです。
マクドナルドは商品平均単価を上げて
買い上げ点数を下げた「バリューセット」を
今でも採用しています。

セットメニューは買い上げ点数が1点です。
客単価を上げようとすれば
必然的に商品平均単価を上げるのが正しい考え方です。
ここにヒントがあります。
ディスカウントではないセットメニューを
全く新しく考えるのです。

そのヒントはまたまた、
あのペンステーションにありました。
商品名は「ハイティ」。
イギリスの午後の定番、お茶とサンドイッチと
デザート、フルーツの組み合わせです。
2枚〜3枚のプレート(皿)を
専用の金具で上下に重ねた
ボリュームたっぷりの魅力的な商品です。

ペンステーションで出会ったハイティーは
パンの耳をきれいに取った
オーソドックスなサンドイッチと東京白金(しろがね)の
しゃれたカフェで売れているケーキの組み合わせで900円。
勿論、コーヒーか紅茶が付いてきます。
これだ!!松井さんのフードメニューの目玉が見つかりました。


『世界の4大商品、石油、天然ガスは文明を創り
パルプ、コーヒーは文化を創った』


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