第111回
いよいよ秒読み開店へ その1
25日前 常識やぶりの募集内容で200名の応募が殺到!!

いよいよ開店まで1ヶ月を切りました。
今日はパートタイマー・アルバイトの募集面接の日です。
松井さんはこの出店が成功するかしないかは、
パートタイマー・アルバイトのスタッフの
力量で決まると分っていました。
その理由は、実際社員は松井さんと奥様しかおらず、
1ヶ月の就業時間の80%が
パートタイマー・アルバイトで運営されるからです。

松井さんは優秀な
パートタイマー・アルバイトを募集する為に、
いくつかの人材募集の会社の営業マンと
打合せをしてきました。
彼らが共通して云う事は
(1)時給
(2)働ける時間
(3)職種の具体的内容
この3点が大切と云います。

確かに恵比寿の外食産業の平均時給は900円が相場です。
募集人員を多く集めるには
時給900円を少し超える所が良い事は理解できます。
さらに広告を目立たせる為に、
掲載する専門紙のページ枠が大きい方が良い、
と云います。
しかし、松井さんは営業マンの当り前の提案に
少々うんざりしてました。
もっと他の方法はないのだろうかと。

そこで松井さんは専門紙の他に
以下の5つの募集方法を考え、実践しました。
(1)店頭のポスター
(2)駅構内のポスター
(3)銭湯の脱衣所にポスター
(4)調理師、美容学校の生徒を紹介してもらう
(5)駅前で開店を告示する手渡しチラシに記載する

もちろん、広告に掲載する募集内容にも意を注ぎました。
それはこれからオープンするカフェ
「キャリオカ」を支えてくれた
多くの人達のコメントを募集内容に記載した事です。
それらコメントは、松井さんの想像を越えたインパクトを
広告にもたらしてくれました。

その例をあげると
「アルバイトはいりません。
バリスタ(エスプレッソを作る技術者)に
なりたい人だけ来て下さい」
日本一のバリスタが直接指導します。(FMI)

「コーヒー鑑定士がやっている
コーヒーの味覚テストと同じ技術が学べます」
(トーアコーヒー)

この破天荒とも云える募集は
次回述べる雇用条件もあって
何と200名の人が応募してきたのです。



『パートタイマー・アルバイトは
最も顧客の心理を持った
マーケットリサーチャーである』


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