第36回
いざとなったら迷惑がかかるのが保証人です。

弁護士は、借主の代理人も、保証人の代理人も、
貸主の代理人にもなります。
借金が返せなくなった借主の代理人になってつらいことは、
保証人がいる場合です。
保証人は、「「絶対迷惑かけないから」と頭を下げられたから
保証人になったんですよ。何とかしてください。」と言ってきます。
借主の方も、「保証人に絶対迷惑をかけないから」って
言っちゃったんですよ。何とかなりませんか。」と言います。
借金が返せなくなると、普通破産しますが、破産した場合、
特定の債権者にだけ便宜を図って返済することは認めていません。
ある人に払うお金があるのであれば債権者全員に平等に払いなさい
ということになるのです。

そもそも払うお金がないから破産するのであって
全くどうにもならないのです。
事業計画をよく検討し成功する確信があって
その事業のための借金のための保証人になってもらい、
それが失敗して借金が返せなくなったというのであれば、
事故のようなものでやむをえない面もあります。
しかし、借金が増えてきてそれを何とかしのごうとして
借金をするときに保証人になってもらった場合には、
客観的に見ればいつかは破綻する状態です。
本人がいくら「絶対迷惑をかけない」つもりでも、
迷惑がかかってしまうことが多いのです。
この場合はあまりやむをえないとは言えません。

保証人を頼む場合、「いざとなったら迷惑をかけるかも」
そういう気持ちを忘れないでください。
そう思ったら安易に保証人を頼めないはずです。
無理な借入は、犠牲者を増やします。
保証人になる場合、相手は何のために借入するのか、
相手の経済状態はどういう状態か、よく事情を聞いて、決算書、
月々の収支表、資金繰り表などを見て、返済の見込みを確認して
「いざとなったらやむをえない」そういう気持ちで
保証人になりましょう。
いざとなったら迷惑がかかるのが保証人です。


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2002年10月16日(水)

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