弁護士・高島秀行さんの
読んだらわかる訴訟の話

第14回
弁護士を選ぶポイント

訴訟を依頼する弁護士を選ぶのは、
実際に相談してみてから判断することになります。
何事にも失敗しないようにするには、
事前に情報を集めて、
実際に自分の目で確かめてから判断することが必要です。
その際のポイントを説明します。

まず、相手方の訴状を見て、
みなさんの話を聞いて、事案の問題点を指摘して、
訴訟は有利なのか不利なのか、
どういう風に解決すればよいのかを、
きちんと説明してくれること

最初の段階では、
弁護士も証拠関係や相手の主張や証拠が
全てわからないので、
いつも明確に説明できるわけではありません。
しかし、よく考えてみると、
この訴訟では、どういう争いになって、
どういう証拠が必要で、
どう対応して行ったらいいのかがわからなければ、
弁護士に依頼するかどうかも決められないはずです。

次に、弁護士の説明がわかりやすいこと
弁護士には、法律用語や専門用語を
そのまま使用して
依頼者に説明している人がいます。

法律用語や専門用語を連発されたら、
みなさんは事案の問題点や必要な証拠、
訴訟の見通しを理解できない
ということになってしまいます。
すると、どうして訴訟がそう進んでいくのか、
裁判官がどうしてそんなことを言うのかなどが
わからなくなって、
納得できないということにもなってしまいます。

それと関連して、
弁護士に話しやすい、質問しやすいこと
弁護士は、みなさんの代わりに訴訟をしますが、
これまでの経過を知っているのはみなさん自身です。
みなさんが弁護士に話をしなければ、
弁護士はその部分について
訴訟で主張することはありません。
みなさんが関係ないと思っても、
訴訟で重要なことはあります。
また、わからないことをそのままにしておくと、
不安が大きくなって
弁護士との信頼関係も崩れてしまいます。

だから、みなさんにとって、
話しやすい、質問しやすい弁護士であることが
弁護士を選ぶポイントとなります。


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