弁護士・高島秀行さんの
読んだらわかる訴訟の話

第13回
弁護士に相談するには

弁護士に相談に行くときの注意は、
まず予約をしてから、
相談に行くということです。

普通の商売であれば、
代金を支払って商品を受け取ればよいので、
店にいるのは社長でなくてもよいということになります。
しかし、弁護士は普通の商売と違って、
法律相談を受けられるのは弁護士だけで、
法律相談には30分とか1時間とか時間がかかります。
だから、弁護士の予定を聞かずに、
いきなり法律事務所を訪れても、
弁護士が外出している、
あるいは既に予定が入っている場合には
相談に乗ってもらえません。

病院のように、
何時間も待ってもよいという覚悟があれば、
いきなり事務所を訪れても相談できるかもしれません。
しかし、それはあまりにも不経済でしょう。

ホームページや著作を見て弁護士を探した人は、
まず、電話をしたときに、
インターネットや著作を見て電話した旨説明し
それでも相談に乗ってもらえるか確認した方がよいでしょう。
というのは、弁護士によっては、
人の紹介がないと相談に乗らない、
あるいは顧問先の事件でないと引き受けない
という弁護士もいるからです。

訴訟は、依頼者と弁護士に信頼関係がないと
うまく行かない面があること、
あるいは弁護士費用の確保という意味から
そんなことを言うのかもしれません。

みなさんも弁護士に相談するときには、
どんな弁護士か不安でしょうが、
相談を受ける弁護士も、
初めての相談者がどんな人か気になるのです。
相談者も知り合いの紹介の弁護士なら安心できるように、
弁護士の側から見ても、
相談者が知り合いの紹介ならば安心なわけです。

でも、そんなこと言っていたら、
弁護士の知り合いがいない人は
弁護士に相談したり、依頼したりできないことになります。
だから、僕は紹介などがなくても全然気にしません。
この辺のことについては
僕のホームページの相談方法にも書いてあります。
 
それから、訴えられて弁護士に相談に行くときには、
必ず、訴状と期日呼出状
その他裁判所から送られてきた書類、関係資料は
全て持っていってください。
資料がないと、弁護士は
相手の主張やこちらの主張について、
的確に判断できません。

訴えられて弁護士に相談に行くということで焦ってしまうのか
裁判所からの書類も忘れてしまう方がいます。
この点は注意してください。


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