弁護士・高島秀行さんの
読んだらわかる訴訟の話

第17回
相談してピンと来なかったら

弁護士に実際に相談して、何となく違う、
あるいはこの弁護士で大丈夫なのかと思ったら、
依頼するのはやめた方がよいでしょう。

相談料5000円が無駄になってしまいますが、
訴訟をその弁護士に依頼すれば、
弁護士費用を払わなければならず、
それが無駄になるかもしれないことを考えれば、
やむをえないでしょう。
相談したら、依頼しなければならない
というわけでもありません。

知り合いから紹介を受けた場合は、
知り合いとの関係の問題がありますが、
自分が相談を受けたときの感じを説明して、
依頼しない旨を言えばわかってもらえると思います。
知り合いとの義理を立てて、
合わない弁護士に依頼して、
損をしてしまうのは自分自身です。

一人目の弁護士に相談してだめだった場合、
また他の弁護士に相談するわけですが、
ここだけの話、
他の弁護士に相談したとは言わない方がいいでしょう。

というのは、事案あるいは相談者に問題があって
いろいろな弁護士に断られたと思われてしまうからです。
あるいは、この相談者は弁護士に対して
うるさいと思われてしまうおそれがあります。
そういう先入観を持たれては、
きちんとした相談に乗ってもらえないかもしれません。

みなさんは、初めて相談するかのように、
訴状を見せて、事実関係を説明して、
同じような質問をしてみましょう。
その上で、最初の弁護士とどちらがよいかを
比較すればよいのです。

同じ事案でも、考え方、対応の仕方など
弁護士によって違うということがわかると思います。


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